シンママナースの マリアンナ です。
シングルマザーであるわたしが、ひとり親家庭になって得た離婚に関する知識や、しといてよかったこと、やらなくて後悔したことをポイントにまとめて紹介します。
シングルマザーになり、かれこれ10年くらいの月日が経ちました。シングルマザーといえどちょっと違って、未婚の母なんですけどね。ただ子どもがいる場合、未婚でも離婚でも男女が別れるときにすべきことのポイントは同じなんです。
子連れ離婚の際の焦点となるのは、「離婚後の子どもの養育とケア」をどうしていくべきか。法律や親せき等も巻き込むことがある、とてもデリケートな問題です。感情的になって、物事をきめていくのは好ましくありません。離婚のときに根底となって考えてほしいのは、ひとりでこどもを育てるのは非常に難しいことで、たとえ二人が別れていても、極力子育てはふたりが協力してすべきことです。
ただ、離婚直後は自分の感情が高ぶり、つい離婚に必要な準備を飛ばしてしまいがち。これってあとからすごく後悔したりします。子どもがいて離婚を考えているなら、知っておくべきポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
子連れで離婚、出て行ってやる!ちょっと待って、子連れ離婚の「正しい準備」できていますか?
感情的な子連れ離婚は失敗するし後悔する
「子どもがいるけど、もうあの人には我慢できない!離婚してやる!」。子連れで離婚を決意しているあなた、もしかして「離婚」という人生のビッグイベントを、感情的な流れで判断していませんか?
離婚、とくに子連れでの離婚は非常にデリケートなイベントで、離婚後のルールについて慎重に取り決めていくべきときです。たとえ配偶者がDVでも浮気性なひとでも、何かが原因で子連れ離婚する際は、必ず離婚後に起こる問題に焦点を当てて、離婚のルールをきめていかないといけません。
子どもがいるというは独り身とは違い、夫婦が別れたあとも養育に責任が伴い、同時に養育に必要なお金や時間が莫大に必要になるのは変わりないのです。それらを節約したり怠ったりするのは子どもの健全な成長に影響します。ここで離婚の準備をせずに感情的になって離婚を急いでしまうと、あとから後悔しかねないことになることもあります。
例えばDVであれば法的にDV加害者に接近を禁止するよう調停を設けたり、お金にルーズな相手であれば養育費にルールを決める必要がありますし、何か結婚生活を続けられない理由があっても子どもへの態度が誠実な相手なら、定期的な子どもとの面会交流が必要になるし、そのルール作りが必要になります。
離婚したいと思うほどの相手でしょうから、自分の感情が先立つ気持ちはわかります。でもここは子どもの将来を見据えて、これから何が必要になるのか、その必要なもののために今から何をすべきなのかを明確にしていきましょう。
備えあれば憂いなし、子連れ離婚に必要なことをピックアップして準備しよう
子連れで離婚が必要なったなら、まず離婚後必要になるであろうこと、その準備に必要なものをピックアップしていきましょう。
これから子どもにかかるであろう教育費はいくらくらいか、子どものケアにかかる時間はどれくらい必要か、子どもとの面会はこれからどのように行っていくのが理想的か等、子連れ離婚するときは準備すること、取り決めないといけないことがたくさんあります。そしてその取り決めにかかる準備時間、時に弁護士費用などお金もたくさんかかることがあります。長期にわたるシビアな話し合いに対応できる精神力も必要です。
もしこれを読んでいるひとが、子連れ離婚を考えているなら、心してください。離婚が落ちつくまで、本当にしんどいです、いろんな意味で(本音)。わたしも調停が終わるまで、イライラとストレスで眠れませんでした。でも今はしっかりお互いが納得したルールを公的に作成して、調停文書に書き上げているので、わたしと子どもの生活が脅かされることもなく、平安に暮らせています。今はやはり調停はしてよかったと思いますよ。あ、はなしがそれました。
子連れ離婚に必要な準備について具体的にみていきましょう。
子連れ離婚の準備1:離婚にかかる時間と弁護士費用もろもろ
子連れ離婚する際は、おもにベースとして教育費などの「お金に関すること」、面会等を含む「子どものケアに関すること」が軸になります。DVなど子どもの安全を脅かすケースでは「子どもの安全に関すること」が加わることもあります。
基本的にはこのベースを軸に、このふたつを満たすために何が必要か、離婚する2人が協力すべきところは何かを決めていくのです。子連れ離婚の取り決めに対して重要なことは、二人の感情がはいらないことです。感情的とは「あのときあなたがこう言ったからあのときからあなたが信用できないのよ!」「お前の態度が悪いから仕事のやる気もなるなるし、イライラするんだよ!」など、怒り、悲しみ、嫉妬、妬みなど、自分の心によって出てくる言葉で解決しようとすることです。
売り言葉に買い言葉ともいいますが、感情が入った会話では話し合いの目標が定まらず絶対に良い方向には話がすすみません。したがって、離婚について話し合うときは、弁護士や調停員など、子どもにより良い福祉を客観的な視点で判断できる、公的な立場の第三者を交えることがベストです。
第三者を交えて公的に、フェアに取り決めをしていくことで、あとからトラブルになる可能性も低くなりますし、なにより互いが感情的に話をせず、子どもの幸せを最優先に考えてルールを決めていけるからです。
弁護士や調停などを入れて離婚を取り決めていく際、もちろんお金や時間がかかります。
具体的な費用や時間は、本当に10人10色、人それぞれですが、だいたい離婚に関する弁護士費用の平均は60万くらい・離婚にかかる時間で一番多いのが、およそ6か月くらいだそうです。
引用参考サイト:
http://tajimi-law.com/rikon/rikonkikan.html
http://www.bengoshihiyo.com/rikon/
ただ本当に個人差があるので、あくまで平均値として「弁護士費用60万程・離婚までに6か月くらい」はかかるであろうと想定し準備しておくとよいと思います。
ちなみにわたしは法的に知りたいことを紙にまとめて、短時間で弁護士にアドバイスをもらうというこすい手を使って、弁護士費用はかなり格安に収めました。1万円もかからないくらいだと思います。
子連れ離婚の準備2:離婚後の子どもとの生活費と教育費
子連れ離婚の際、一番シビアだけど話し合いをしっかりしておくべきは、「子どもとの生活費と教育費」です。これは子どもの人数、子どもが望む教養レベル、また父母が受けてきた教育レベルや年収によってかわってくるので、一概にいくらがいい!なんていえるものじゃないですが、絶対話し合いが必要で、すべきです。これこそファジーにすべき問題ではなく、「あんなやつとお金の話なんかしたくない」と思っても、しなかったらいずれ後悔することになします。養育費がもらえるかどうかわからなくても、公的に養育費について話し合いをしようとすることが重要です。養育費は親の権利でなく、子どもの権利ですから、子どもの権利を守ろうとするのは、親権者の責任です。
養育費調停に関しては、以下の記事に触れていますので参考にしてみてください。
未婚の母が養育費をもらうためにすべきこと~認知と調停~
未婚の母が、父親から養育費を受け取るための方法を紹介しています。未婚の母である筆者が実体験から学んだことのまとめです。
未婚の母でも養育費はもらえるのか?
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養育費調停のメリット ~ストレスフリーなシングルマザーライフを送るために~
シングルマザーの女性にすすめたい「養育費調停」とは
未婚のシングルマザーである筆者も、子どもの養育費について父親と調停をした経験があります。
今回はシングルマザーにまつわる「養 |
上記記事にも掲載していると思うのですが、離婚後の子どもとの生活費と教育費については、家庭裁判所の公正な判断をしてもらうのがベターです。証拠にも残るし、調停でとり決めたルールを記載する調停文書は「互いにこのルールを守らないといけない」という絶対的な権力も持つからです。ときには強制的に相手の口座から引き落としをかけたり、給与天引きさせたりすることもできます。養育費調停は何度か調停員を経由して話し合い、互いに折り合いがつけばその内容でルールを作成します。折り合いがつかなければ、最終的に裁判長が審判を下します。
養育費についてちゃんと話し合いをせず、離婚して時間が経過したら、状況がどんどん変わって、話し合いがしずらくなります。結婚していたこと、子どもがいる事実が時間とともに風化すると話を切り出しにくく、また話をされる側も子どもがいる実感や責任感がわかなくなってしまいます。なので、離婚と同時にしっかり話し合いをしておくべきでもあります。
子連れ離婚の準備3:離婚後の子どもへのケアと離婚相手の面会ルール
離婚するときは、「あんなやつ、会いたくもない」という妻として、もしくは夫としての感情が先立っていませんか?あなたにとってはただの元配偶者であっても、子どもにとっては世界にひとりしかいない「母」もしくは「父」です。
子連れ離婚するときは、離婚後の子どもの精神的なケアと、離婚する相手の面会ルールをちゃんと決めておいたほうがいいです。互いにちゃんと話し合いができる夫婦なら、お互いの意見を話し合いルールを作るのがいいですが、大概はなかなか話し合いがまとまらないので、そのときは家庭裁判所で「面会調停」を行います。
面会調停の詳しい内容は以下に記載しています。
【面会交流のルールを決める】面会調停の流れと実際にやってみた感想
この記事では父子の面会交流と面会調停について、筆者の体験も交えてまとめています。シングルマザーの多くが考慮すべき「子どもと父親の面会交流」。別れた父母の任意でルールで面会交流を続けると、後々トラブルに |
離婚してもあとから再婚したり、状況がかわって面会しずらくなった、親権者が子育てをできなくなったなど状況がかわることがたくさんあります。そのために「何の目的」で「このペースとルールで面会をする」としっかり定義しておけば、あとから問題が起こっても、トラブルになることはありません。
子連れ離婚の準備4:離婚後の仕事、ワークライフバランスのプランニング
子連れで離婚するとき、想定しておいてほしいのが、「離婚後の仕事、ワークライフバランス」です。
子連れで離婚をもし考えているなら、離婚後の収入、家賃などの必要生活費、学費、居住する住宅の確保にかかる資金、子育てしながらできる仕事の目途など、、新たな生活をするすべての準備を想定出来ていますか?
お金がないからといってがむしゃらに働くのは、子どものケアがおろそかになってしまい、子どもの成長に良くありません。現実的な離婚後の生活を計画する必要があります。
ここをしっかり準備せず離婚を急いでしまい、離婚後生活困窮に陥るひとが多いです。離婚を考えるときからしっかり予測して準備しましょう。
離婚前から資格をとって仕事をしやすくしたり、新しく住む場所を絞って置いたり、子守りしてくれるひとに事前にアプローチしておいたり、、できることからひとつずつしておきましょう。
わたしの友人のケースですが、離婚について調停で話し合い、離婚後生活を立て直すまで半年間元配偶者に生活資金を援助してもらっていました。逆に言えば離婚後半年くらいは生活を立て直すまでに時間がかかるんですね。
離婚後のサポートや支援など行政がいろんな相談窓口をつくっていることがあります。
一度お住まいの市町村に相談してみるのもいいかもしれません。
子連れ離婚したいとき、後悔しない準備のポイントまとめ
子連れ離婚の準備1:離婚にかかる時間と弁護士費用もろもろ
離婚にかかる弁護士費用の平均は60万、期間は半年です。
おおよそこれくらいの費用と時間がかかることを想定して、離婚の準備を進める必要があります。
子連れ離婚の準備2:離婚後の子どもとの生活費と教育費
子連れで離婚した時は、ライフスタイルが大きく変化します。自分ひとりで生計をたてる充分な収入も見越す必要があります。
離婚後の生活を安定させるために、今できることはしておきましょう。
子連れ離婚の準備3:離婚後の子どもへのケアと離婚相手の面会ルール
両親の離婚は多かれ少なかれ、子どもに精神的な影響をきたします。子どもの成長に悪い影響がない限り、離婚後は離れた親との面会の時間はもうけるべきだと思いますが、あとからトラブルにならないように、しっかりルールをきめておく必要があります。どれくらいのペースで、どこで面会するのか、付き添いはいるのか、プレゼントはどうするか、学校行事はどうするのかなど。ルールを設けるとことで、トラブルの原因を減らすことができます。
子連れ離婚の準備4:離婚後の仕事、ワークライフバランスのプランニング
離婚後は生活が大きく変わります。収入、仕事、子どものケアにかかる時間など、家族構成がかわる、収入がかわることで、今まで出来てきたライフスタイルから大きく変化するときです。
お金のために働きすぎて子どもがほったらかしになったり、生活が大変で情緒不安定になったりしないように、しっかり離婚後の生活を想定して、「離婚後の仕事やワークライフバランスのプランニングと準備」をする必要があります。
最後に
子連れで離婚するのは、ひとによって理由は千差万別です。きっと、大きな決断をするまでに様々な理由があったんだと思います。
もし離婚してやる!と思い行動に移そうとしているなら、もう一度だけ最後に「離婚」しか選択肢がないのか、考えてみてください。
子どもにとっても自分にとっても離婚は大きなライフイベントになるからです。感情で判断・行動すると必ず後悔してしまいます。
なぜ結婚生活を続けられないのか、ここをしっかり自分で整理しましょう。結婚生活を続けられない理由は、あとから裁判や調停でも何度も聞かれることになる離婚の軸になるところですからね。
離婚したほうが良いケースもたくさんありますが、離婚して後悔することもあるかもしれません。
離婚しか選択肢がないなら、離婚後の生活が大変にならないよう、ぜひしっかりと離婚の準備をしてくださいね。