養育費調停のメリット ~ストレスフリーなシングルマザーライフを送るために~



シンママナースの マリアンナ です。

 



シングルマザーの女性にすすめたい「養育費調停」とは

未婚のシングルマザーである筆者も、子どもの養育費について父親と調停をした経験があります。

今回はシングルマザーにまつわる「養育費調停」のススメをお話ししたいと思います。

 

シングルマザーになる=ストレスがある根拠

以下はアメリカの精神科医が発表した人生のストレスランキングです。

本文を読む前に、シングルマザーになることに関して、ストレスイベントがどれくらいあるか目を通してみましょう。

人生のストレスランキング

1位、配偶者の死(100)

2位、離婚(73)

3位、夫婦の別居(65)

4位、刑務所への収容(63)

5位、近親者の死亡(63)

6位、大きなけがや病気(53)

7位、結婚(50)

8位、失業(47)

9位、夫婦の和解(45)

10位、退職・引退(45)

11位、家族の健康の変化(44)

12位、妊娠(40)

13位、性生活の困難(39)

14位、新しい家族メンバーの加入(39)

15位、仕事上の変化(39)

16位、家族上の変化(38)

17位、親友の死(37)

18位、配置転換・転勤(35)

19位、夫婦喧嘩の回数の変化(35)

20位、1万ドル以上の借金(31)

21位、借金やローンの抵当流れ(30)

22位、仕事上の地位の変化(29)

23位、わが子の結婚(29)

24位、親戚とのトラブル(29)

25位、個人的な成功(28)

26位、妻の就職・退職(26)

27位、進学・卒業(26)

28位、生活環境の変化(25)

29位、個人的習慣の変化(24)

30位、上司とのトラブル(23)

31位、労働時間や労働条件の変化(20)

32位、引っ越し(20)

33位、転校(20)

34位、レクリエーションの変化(19)

35位、社会活動の変化(19)

36位、宗教活動の変化(18)

37位、1万ドル以下の借金(17)

38位、睡眠習慣の変化(16)

39位、家族数の変化(15)

40位、食生活の変化(15)

41位、長期休暇(13)

42位、クリスマス(12)

引用:happyLifeStyle

 

精神科医の論文でも「離婚」や「夫婦の別居」「家族構成の変化」「収入の変化」等、

離婚や出産などの人生イベントは人間にとって上位のストレスイベントに入るといわれています。

シングルマザーになるということは、家族構成が変わり、夫婦の関係が変わり、収入や生活レベルが変わり、、、

精神医学的にも根拠のある大きなストレスイベントのひとつなんですね。

 

大きなストレスや不安・精神的負担は、子育てをする母親にとって精神衛生的にも良くないものです。

離婚や養育費のことで、子供の前でピリピリ・イライラしてしまうママもたくさんいるんじゃないでしょうか、

いやいや、わたしもそうでしたからね。気持ちがわかります。

 

ストレスフリーなシングルマザーライフを送るためには、子どもの父親と子育てのルールを決める「調停」は必須です。

 

調停とは調停員に選ばれた第三者になるひとを経由して、子どもの父親と今後の子育てについて話し合う公正な場です。

お互いが感情的になることがないよう第三者である調停員がフォローしてくれ、

パパ・ママで話し合うよりスムーズに話し合いができ、「こどもにとってなにが一番良いのか」というぶれない目標を主軸にして、調停員をはさんで話し合うことができます。

調停といえばネガティブなイメージがあるかと思いますが、決して、争いばかりがあるような場面ではありません。

調停は争いが前提ではなく、

子どもの権利を最優先に考えて何が必要かを冷静に話し合うための制度です。

申請自体も数千円と安く、各都道府県に設置される家庭裁判所で行われるため、どんなシングルマザーでも簡単に調停を申込みことができます。

 

この記事では、シングルマザーにとっての養育費の調停が、どれだけメリットがあるかお話したいと思います。

 



調停とは

そもそも調停とは、ある問題に対して当事者間だけでスムーズに解決できないとき、裁判所の調停員と裁判官を通してトラブルを起こさないよう、話し合いをするために設けらた制度です。これは争うための制度ではなく、「話し合いによる解決を目的とした」 制度なんです。

裁判所=トラブル みたいに捉えているひとがいるけど、違います。

とくに離婚や未婚での出産などの場合、子育てに関して父と母の言い分が違ったり、感情的になったりするときがありますね。

父と母が争ったり、喧嘩になっているようでは、子どもに有益な判断ができません。

そのために父と母が別れるときに絡んだ、子どもにまつわる養育費や面会の調停があるんです。

子どものために、どんな判断がいいのか、第三者を交えて客観的に取り決めていくのです。

「養育費調停」や「面会調停」は家庭裁判所で行われますが、基本的に管轄が別枠となっていて、

養育費調停と面会調停は、同時に行うことができません。

養育費調停は養育費調停で出頭しなければなりませんし、面会調停は面会調停で出頭する必要があります。

これがまためんどくさい・・。一緒でいいじゃんって思っちゃいますが。

なので、養育費調停と面会調停はおのおの別口で調停申し立てをする必要があります。

 

 



養育費調停とは

養育費調停とは、その名の通り養育費について父と母が話し合う調停です。

父母が離婚していようが、未婚の母であろうが、養育していない側にも養育費を支払う義務があります。

多くは母親が育てていることが多いので、養育費を請求されるのは父親になるでしょう。

 

養育費について勘違いされやすいことがありますが、

養育費を支払ってもらうことは母親の権利ではなく、子どもの権利です。(←これ本当に大事な認識です。)

子どもがより良い生活と教育をうけるために必要な資金を、両親に用意してもらうための制度です。

 

よく父親が「お前(元妻)なんかに支払う養育費はない!」「お前なんかに養育費を払うか!」などと養育費支払いを拒否する話を聞きますが、

これは子どもが両親に「教養を受けさせてもらう、より良い生活をさせてもらう」はずの権利が奪われている状態です。

「元妻に養育費を払いたくない」といっているのは、元妻に対し感情的な思いが先走り、父親としてしなければならない責任が見えていない状態ですね。

そしてその元妻も、感情的になる夫に付き合いきれず、養育費を請求することなく離婚に至ることもあります。

でもそれは間違っています。

別れた父親が養育費を支払うことは、子どもがうける当たり前の権利です。

そこに別れた男女の感情なんていれてはいけません。

 

「お前なんかに養育費を払いたくない」という父親の感情に押されて養育費の請求をあきらめることは、

自分の子どもにある当たり前の権利を見捨ててしまうことです

子どもには両親からより良い生活を教養をうけさせてもらう権利があるのです

その権利を奪ってはいけないし、その子どもの権利が守られるよう最大限の努力をしなければなりません。

父親が養育費を支払う能力があるのに支払わないなら、母親として子どものために調停はしたほうが良いです。

お金のことでモメるのは精神的に大変ですけどね。

でも調停は裁判員が入り、父母が顔を合わせないように別室で事情聴取をうけ話を進めていきます。

第三者を交え別室で話をすすめていくので、感情的な言い争いはできないですし、何より子どもの権利を最優先に考えた話し合いができます。

 

 

養育費調停で養育費が支払われるようになるのか

養育費調停に踏み切り、実際に養育費が支払われるか、という疑問があるかもしれませんが、

こればっかりは「やってみないとわからない」です。 答えになってなくてすいません。

ただし、基本的に父親である以上養育費を支払う義務はあるので、調停するまでは支払われなかったが、調停後は支払われるケースもたくさんあります。

養育費調停がうまくすすめば任意の振込だけではなく、給与差し押さえや銀行差し押さえも可能です。

相手の誠意や互いの条件など、様々な条件が相まって取り決めていくことになります。

 

養育費調停での養育費金額は、子どもの人数や生活費、お互いの収入をベースに話し合いをしていきますが、

父母の折り合いが合わない場合、互いの収入を表にした「養育費算定表」を参考にして養育費を決めていきます。

 

CapD20160803

子ども一人・0-14歳の場合:養育費算定表

 

ここで困ったケースですが、別れた父親が自営業で収入が不安定だったり、収入が低かったり、母親の収入が高かったりすると、

養育費をもらえないこともあるんです。(上記表参照)

 

わたしの養育費調停のケース ~養育費金額はほぼ0円~

わたしが給与収入で500万を超え、父親が自営業で50万未満の収入のため(恐らく申告していない)、

養育費算定表を参照にしたままでいくと養育費はほぼ皆無なわけです。

 

ふ、ふざけんなてめぇごるらぁ(;´Д`)!!!!

 

って思いました。正直。

相手は自営業なので給与差し押さえもできず、、泣く泣く養育費は任意で振り込んでもらうことになっています。

(ですがほとんどといっていいほど振り込まれてません。殴ってやりたい

 

養育費については本当に悩んで、弁護士に相談にいきました。

でも弁護士にも調停でも、母親となるわたしの給与収入と父親の不安定な収入では、ほぼ養育費はあきらめた方が良いといわれました。

例え支払義務があっても、あまりにも父親に収入が少なく母親の収入が高いと、調停に持ち出してもそもそも父親がお金ないから無理なんですね。

悔しくて泣きましたよ。わたしは人一倍苦労して、子どもにも寂しい思いをさせて働いて、彼は遊び倒しているわけですから。

 

でも弁護士さんの

「お母さんが、養育費を請求できないほど自立できていることは、逆に素晴らしいことですよ。でも養育費調停をしないよりした方が良いです。

やってみて少しでも安定して受け取れれば何よりです。例えもらえなくても、それが明確になることで、お母さんもモヤモヤする気持ちから割り切ることが出来るでしょう。」

というアドバイスで、少し救われました。

ちなみに無料相談窓口の弁護士さんが相談にのってくれたので、弁護士料はかけていないです。

 

「あ、わたし自立できてるんだ。」って確かに振り返ることができて。まぁやらずに後悔より、やってみて後悔のほうがいいかと。

そしてなにより、養育費は払ってほしいけど、もらわなくても子どもを育てられてる自分に気づきました。

看護師になって自立するまでの道のりは大変だったけど、今になっては正しい選択だと思いました。

シングルマザーになるなら、医療系の仕事って本当にオススメですよ、安定してるから。余談ですけどね。

以下はわたしがシングルマザーになってから看護師になった方法、シングルマザーオススメの仕事等を掲載している記事です。参考までに。

シングルマザー 看護学校にいる費用と準備方法:シングルマザーが看護師を目指すなら   シングルマザーの収入の現状 2016年現在、シングルマザーの平均年収は223万円、月収は約18万円と言われています。 都市部では2DK~2LDKでも家賃は7万以上するでしょうし
シングルマザーでも稼げる!おすすめ仕事ランキング10種 シングルマザーが選ぶ仕事には、子供と生活できる十分な給与・働く時間の制限・働ける曜日の制限・有給のとりやすさ等、いろいろクリアしなければならない条件があります。   見つ

 

 

 

養育費調停の手続き

養育費の調停は以下の必要事項があります。

 

●申立先

相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所

 

●申立てに必要な費用

子ども1人につき収入印紙1200円分
相手方への連絡用の郵便切手

 

●申立てに必要な書類

・申立書及びその写し1通

・申立添付書類

・未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書)

・申立人の収入に関する資料(源泉徴収票写し,給与明細写し,確定申告書写し,非課税証明書写し等)
※ 円滑に調停を進めるために必要な場合は,追加提出が必要になる場合あり

 

 



養育費調停はしたほうがいいか

養育費調停はしたほうが悩んでいるなら、答えはYESです。

まぁ、相当DVだったり、犯罪がらみな父親ならしないほうがいいこともあるかもしれませんが、一般的にそういった事件性のない父親であるなら、したほうがいいです。

しない後悔よりした後悔のほうがあとに残らないといいますよね。

してもしなくてももらえないなら、調停をして第三者や収入証明を互いに表示してから決めたほうがいいですし、

給与差し押さえできれば、なお良しですし。

 

もうひとつわたしが養育費は調停してから受け取っておいたほうが良い理由のひとつに、

第三者をふまえ公的機関で養育費を取り決めるということは、養育費について父母が話し合った証拠が残るということです。

そして養育費を父親が振込み続けた記録も、残ります。

その記録を子どもがいつか見たとき、父母がしっかり自分のことについて話し合い、別れた父親が養育費を支払い続けてくれたことに、感謝するでしょう。

両親は別れてしまっていても、自分を育てることに二人が向き合い、ともに協力しあっていた記録は、例え反抗期があったとしても、いずれは子どもの成長に良いものをもたらすと思います。

 

ま、わたしみたいにもらえくなるシングルマザーもいるんですけどね(笑)

でも極力母親としても養育費をもらえるよう努力しましょう。

一時的に精神的負担があるかもしれないですが、あとあとのトラブルを予防するためにも重要なことです。

なんてったって、なにより養育費は子どもの権利ですからね。