社会人から看護師になって後悔するかって?するよ全然。社会人ナースが女社会を生き抜くコツ



シンママナースの マリアンナ です。

 

 



社会人から看護師になるハンディキャップ

わたしシングルマザーですが、社会人経験を経て看護学校へ入学し、看護師になりました。いわゆる、「社会人から看護師」になった身です。

筆者プロフィール

看護師って、看護学校へ行く前からうわさでは聞いていたけど、本当きつい。ひとことでいえば「きつい」んだけど、じゃあなにがきついの?って聞かれたら、もうひとことではいえない。

 

でもしいていうなら、人間関係

看護師の人間関係が大変なのって、女世界の「あの子好き」「あの子嫌い」みたいな派閥だけではなく、プライドの張り合いみたいなのもあります。いわゆる高度な技術職なので、誰ができる、できないみたいなのもあるし、「わたし出来るナースですから」みたいな、プライドモリモリの人もいるわけで。

 

社会人から看護師になると、やはり現役の看護師とは違う目線で周りから見られます。こいつどれくらいできるんだ?っていうのもあるだろうし、やっぱり、看護師以外の技術だったり経験が豊富だから、一目置かれるというか。だけど、それはいい意味ばかりでそうみられるんではなくて、社会人経験があることで、嫉妬やいじめの対象になることもあります。ほんと社会から看護師になって3年目くらいまでは、毎日看護師になったことを後悔してました。先輩の風当たりもきついし、とりあえず辛くて。たいていの仕事弱音をあげなかった私が、本気で死のうかと頭をよぎるくらい辛かった。今だから笑えるんだけど、当時本気で死が頭をよぎったんだから。心の健康って改めて大切だと思う。

 

社会人から看護師になったひとのハンディキャップをちょっと考えてみたんだけどね。

 

嫉妬される

わたしの働いていた部署では、社会人経験が高くてちやほやされる人にやたら嫉妬している看護師がいました。「あいつなんか何も仕事できないし」ってずっといいふらかしてた。客観的に見て、たぶんその人への嫉妬だろうなと思ってたけど。また上司からへんに期待されたり、重宝されたりすることも、嫉妬される要因になる。社会人経験があることで、逆に同僚から悪く思われるパターン。

 

わたしが看護師として入社したとき、病院で一番えらい看護部長がきて、「あなたに期待してるからね」って言って去っていったんですよ。それは社会人経験あるからこそ、の励ましみたいな意味だったと思うんだけど。で、そんとき近くにいた意地悪なナースさんが、すごく怒って「あいつが出来るってどういうこと!?まだ何もできないくせに!!」って超怒ってね、その日からわたしにすごく風当たりがきつくなった。いや、知らんがなと思って。女性社会のなかでは、自分が一番目立ってたい、輝いていたいみたいな女性がいると思うんです、やたらSNS更新しまくるリア充アピール女子みたいなひと。そういう人より目立ってはいかんし、目立ってしまうと嫉妬されることがあるんですよね。

 

社会人だから耐えれるだろうという八つ当たり

看護師ってね、部署に1人2人はいるんです。典型的ないじめっ子。女の世界の象徴ともいえましょうか。意地悪するのが好きなんです。悪口とか無視とか、当てつけとか。これはどこの部署でもいるんだけど、看護師として経験が浅いのに、社会人経験があって年だけいってるひとって、ある意味現役新人ナースより「タフに見える」わけで。ぴちぴちのハタチそこらのおねーちゃんなら、職場でちょっと怒られただけで泣けるし、また泣いてもかわいいんだけど、いい年して看護師なったひとはそうそう自分の弱さや辛いと思ってることを表に出せない。ていうか出さないよね。だから、現役新人ナースと同じように辛いんだけど、周りからみたら「辛くないように見える」んですよ。

意地悪なひとって、いじめたらすぐ折れるひとに執拗にいじめない。自分の意地悪に耐えてくれるひとに、攻撃する。わたしがいろんな看護師を見てきて、意地悪ナースさんって、あえて弱すぎないひとを狙って意地悪しているように思えます。社会人ナースとか、特にそうだったな。

 

出来て当たり前の空気

「新人=かわいい」だけど、やっぱり「社会人=いや自分でできるだろ」っていう流れになるのはセオリー。これは仕方ないよね。だから風当たりも現役新人ナースよりきつい。説明も現役新人ナースには丁寧にしても、社会人なんか一回聞いて覚えろ、くらいなノリなこともある。でも社会人経験があっても、新人は新人。0からスタートはかわらないのです。だからこそこの風当たりみたいなのは、心に堪える。

 



看護師の世界で、社会人経験はカウントされない

社会人経験って、普通の社会なら社会人経験として加算される。でも、看護師業界って給与面でもそうだし、実務でも社会人経験っていうのはカウントされない。お給料の経験加算も看護学校を卒業した年から加算されるんです。ほんと、ゼロからのスタート。でも、変に社会人を経て、年だけいってるところだけ評価される風潮はある。だから、社会人から看護師になるって、ゼロからスタートっつうか、マイナスからスタートくらいの覚悟でいたほうがいいと思うの。

求められるものも大きいし、風当たりもやっぱりきついからね。

 



社会人から看護師になって後悔した日

わたしは子どもを産んで、普通に会社勤めしてから25歳くらいで看護学校へ入学したので、社会人から看護師になった立場でした。いやー、ほんと3年目くらいまで看護師になったことを後悔したこともありました。ていうか後悔しまくっていた。まして、多額の奨学金を借りて看護学校に入ったし、お礼奉公でぜったい退職できない立場でもあったから。人間関係辛い、休めない、カラ残業、、辛いのに、辞めるっていう選択肢がとれない。地獄だった。看護師以外の仕事を選んだほうが良かったかな、なんて思った日も1日2日じゃない。

 

辛い。それしかなかったなー。でも看護師になるって自分で選んだ選択肢であった以上、やっぱり逃げ切れなかったというか。今となってはあの時乗り越えてよかったって思えるけど、特に新人から3年目くらいまでは辛かった。まだ自分が一人前じゃないからっていうのと、周りからの「社会人だろ」「できて当たり前だろ」っていうノリは耐えがたかった。

 

3年目くらいを過ぎると仕事も一人前になってくるし、いろんな人とも仲良くなって、意地悪なひとからの攻撃はなくなってきた。そのあたりからか、看護師になったことを後悔することはなくなってきました。

 



社会人から看護師になってうまくやっていくコツ

もしあなたが社会人を経て看護師になった人で、「もう看護師辛すぎるしやめてやりたいわ!」って怒りに震えているなら、ちょっと待って。

社会人から看護師になるのは、確かに現役よりも風当たりが冷たいのは事実。人間関係も難しいことがあります。だからちょっと今から紹介することを意識しておいてください。これを続けていたらいつかは風向きが変わってくる・・はず。

 

STEP1:友だちをたくさん作って

看護師の世界、特に人間関係ドロドロ系のハードな病院とかで働くなら、これ大事。「ともだちをたくさん作る」。じつは意外に、看護師を長く勤めるためにこれって大切なことなんです。

 

ともだちって言っても、ここでいう友だちは、自分が働く部署内のともだちです。っていうのも、仲のいい先輩や上司を作っておくと、いじめの対象になりにくい。これは集団心理でもよく言われる話。風当たりが辛いなら、その風当たりの方向を自ら変えてやるのです。もし自分が失敗したりして、責められる立場にあったとしても、フォローしてくれる友だちを自分(特に先輩)から作っていくんです。それも生きていくための技術。お酒が飲めなくても、お酒の席を盛り上げたりして、そういう席に呼ばれる自分のキャラクターを作る。最近では飲みにケーションとか言わなくなったけど、やっぱりお酒の席は仕事と同じ。職場にたくさん友だちを作って、自分の居心地の良い人間関係を、自ら作ることもすごく大事なんです。

ゴマすりは嫌われるけど、盛り上げ役なら嫌われない。わたしはゴマすり女にはなりたくなかったので、3年目くらいまで盛り上げ役に徹していました。しんどいけど、それも仕事だと思って。そしたら自然と先輩から誘われるようになり、風当たりがきついのはなくなった。わたしが職場の上のひとたちの仲がいいから、わたしに誰もきつく言えなくなったのね。だから、職場に仲間を自分から作るってすごい大事なことだと思った。

 

STEP2:目立たない

もしお酒の席で目立ったとしても、仕事では目立たないのが鉄則。目立たないっていうのは仕事をしないというわけではなくて、先輩より前にでるな、っていう感じです。というのも、やっぱり自分より目立たれてたり、褒められてたりすると嫉妬する看護師って結構います。顔には出さないけど、自分より誰かが出世するのがいやっていうか。看護師さんってプライド高いひと多いからね、だから、基本意見を言ったり、目立つようなことをするのは一人前になるまで避ける。

 

STEP3:いやな仕事を引き受けて

突然の入院とか、残業とか、急変とか。看護師の仕事はとりあえず予定通りにいかないし、「え、この仕事、誰がやるよ???」みたいな空気になること多々あるわけで。やっぱそういうときは、「わたしやります!」みたいな挙手をすすんでやったほうがいい。最初は職場のメンバーに馴染めなくても、あなたがいやな仕事を率先して引き受けてやることで、めんどくさい仕事を引き受けてくれる子、っていうキャラクターができる。そういう子には、やっぱりどんな人でもいてほしいと思うわけで。そしたら仕事を頼まれるようになったりして、同僚とコミュニケーションをとる機会も増えたりします。

特に3年目くらいまでは、いやな仕事を率先して引き受ける姿勢が大事。そして特に社会人から看護師になったひともそう。なおさらそういうことが出来て当たり前って思われているから。

 

STEP4:下手に出て

社会人から看護師になったら、先輩ナースが年下だったなんてよくある話。でも年下ナースがどんなにきつい言い方をしても、優しい言い方をしても、「下手に出て」話のは鉄則です。社会人から看護師になったとはいえ、看護師としては経験ゼロ。やっぱり、自分がまだ未熟であることをふまえて、年齢関係なく先輩に対しては敬意を払う。ここをすっぱ抜いて、話しやすい子にため口を使ったりすると、「あいつ態度でかいな」となるわけなんです。

 

看護師って観察するのが仕事だし、女社会を生きる看護師たちって、結構細かいとこまでみてるんだぜ♪

 

STEP5:信用できる人以外悪口を言わない

女社会にはつきものの悪口も、3~4年目になってそれなりに一人前になるまでは、公の場ではいわない。例えみんなが言っていても、自分は同調しないようにします。同期とか仲のいい友だちの前で言っても、先輩とか仕事の付き合いの場面で言うのはアウトです。あなたが誰かの悪口を言っていたことはどこから相手へ回るかわからないし、あちこちで悪口を言いふらすことで「わたしもこの子に言われてるかも」っていう心象を持たせてしまう。

職場の人間関係はあくまでうわべの付き合いで、うまく付き合っていくためにも悪口は言わない方がいい。言いたくもなる場面もあるけど、職場での「キャラクター」のイメージをよくするためにも、グッとこらえましょう。

 

STEP6:技術を持つ・学ぶ

社会人から看護師になったひとへの風当たりは厳しいです。これは大抵の職場で起こることでしょう。でもまず前提として、周りから見れば「年はいっているのに、仕事を任せられない自分」がいることを考えましょう。悲しいけれど、社会人から看護師になった人の、まわりからの印象なんてこんなもんです。じゃあ逆に考えれば、仕事を確実にこなせる自分になればいいのです。看護師の仕事を確実にこなすには、「技術」とか「知識」をしっかり定着させておくことが大事。自分にできなかったとことか、ツッコミどころがあれば「おい、社会人のくせになにやってんだよ」って言われても仕方ないじゃないですか。だから、そういわれる「隙」を自分から減らしていく努力が大事です。



でもいつか、免許とってよかったなって思える日がくる

わたしは社会人から看護師になって、それなりの経験年数になってから思いますが、やっぱりここまでに至るまで、辛い日々の毎日でした。だから、今社会人から看護師を目指してみたものの、実際なってみてからの大変さに泣いている人がたくさんいるんだろうと思います。看護師になったことすら、後悔するときもあるでしょう、わたしもあったので。

 

でも4~5年目くらいになって、「あの辛い日々はなんだったんだ?」って思うくらい、風当たりもなくなり、居心地の良い日がきたりします。それは自分が仕事をある程度一人でできるようになったっていうのもあるけど、職場の人間関係をうまく取り持てるようになったことも大きいです。というか、前者1割、後者9割みたいな感じですかね。最初の3年くらいは人間関係をうまく取り持てることが、乗り切るコツだと思います。

 

認定看護師とかの実力系は人間関係が良くなくても重宝されるのでいいと思う。それ以外は相当ベテランナースじゃない限り、っていうかベテランナースになるまでは、働きやすさは職場の人間関係がモノを言います。看護師の職場って完全にカースト制度みたいな世界だし、時代が違えば大奥みたいな、目にはみえない人間関係があります。だから周囲の同僚とうまくやっていくことがすごく大事なんです。社会人だからこそ、周りも一歩引いて接してくる。親しみやすい何も知らない新人Nsより、年上の社会人ナースはやっぱり距離を置かれるんです。そこをどう自分から打開していくか。社会人ナースが辛い看護師生活を乗り切るには、その視点が大事じゃないのかなって思います。

 

人間関係って、人間関係論とか集団心理学とかいう学問があるほどに、どこへ行っても同じようなことが起こるんです。結局は学校だろうが職場だろうが、ストレスフルな環境であればいじめは起こる。周りと違う異質者はいじめられやすい。人がたくさんいれば影響力のあるリーダーが自然と立って、役割ができる。年をとればとるほど、人間関係の輪になかなかいれてもらえません。年上の新人ナースはある意味、異質。集団心理でいう排除の対象。だからもそこは自分が下手に出て、バカになって、輪に入っていく勇気も必要です。

 

看護師になって後悔した日もあったけど、今になればやっぱり女として、シングルマザーとして免許をとったことは後悔していないです。看護師の職場って言っても、病院以外にもたくさんあるし、なにより一生仕事にありつける、それなりのお給料がもらえるのは魅力だと思います。

 

看護師は最初だけ辛い。そこさえ乗り越えたら、大丈夫。仕事選び放題の日が待ってますから。

 



結論「5年目」まで頑張るか、働きやすいところで働く

もし社会人から看護師になって、風当たりがきつくて看護師自体をやめたいとか思っても、ちょっと考えてみて。もう看護師っていう仕事がいやだ!っていう、一時的な感情からか、本気で看護師を辞めたいかはしっかり評価しないといけない。そういうときは2つの選択肢を考えてみてほしいです。

 

とりあえず5年目まで働く

今どうしても仕事が辛かったり、もう看護師なんかやってられるかーって思っても、とりあえず休職させてもらうとか、部署移動させてもらうとかして、とりあえず5年頑張れるなら頑張ろう。というのも、看護師っていずれにせよ5年くらい経験しないと、違うところに転職するとしても(施設とかでも)経験不足に見られることがあるからです。だいたい5年以上病院とかで看護師してたら、「あぁ、まぁ経験あるかな」みたいに捉えられる感じ。看護師経験5年以上が必須の求人もあったりするくらいなので。認定看護師とかも最低5年の実務経験がいるもんねぇ。

病院で5年看護師を続けるっていうのは、ある意味自分の将来のため、みたいなところもあります。だから、もししんどくても5年っていうのを自分の目標にして頑張ってみてほしいなーと思います。

 

働きやすいところに転職する

それでもどうしても「いや、もう看護師なんかしたくないの、今すぐ辞めたいの!」と叫びたいあなた。だったら「看護師」をやめるのではなくて、「職場」を変えてみましょう。勤め先を変えるんです。私的には、どんなに辛いことがあっても、看護師になりたてのひとはみんな、5年以上は経験を積んでほしい。その後のキャリアとかのことも考えて。

 

わたしの同期は一人、ド急性病院のハードさに耐えれなくて、鬱状態になって2年目に入ってすぐに退職したんですよ。そのあとすぐ地元でも有名なゆるーい慢性期病院にいって、そしたらすっごくイキイキして、楽しそうに働いてました。みんなが優しかったんだって。働く場所や合う、合わないってすごく大事だなって思った。その子は結局そこで長く働いて、病院勤務としては5年以上続けて働いた。だから、キャリア的にはブランクもないし、ずーっと臨床にいてたので、そのあと認定看護師とかのキャリアアップもできるし、施設とかに転職することもできるだけの経験をしっかり積めました。転職の成功例ですね。

 

仕事がゆるくなると人間関係も穏やかになることが多いです。ストレス減るので。だから、どうしても今看護師の仕事が辛かったら、もうちょっとゆるーいところを探して、そういうとこで働いてもいいと思う。まだまだ経験が浅いナースのあいだは、「がんばる」というより「とりあえず続ける」っていうことのほうが大事だと思います。そして何より「心が健康」で働けることが大事。無理せず、急がず、美しゅう。看護師のスキルって長い経験のなかから培われるからね。

 

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あぁ、熱く語ってしまったけれど。

社会人から看護師になるって、大変なことがいろいろある。体力的にもしんどいってのに、人間関係とか、厳しい指導とか。もう年だし勘弁してくれよが本音。でも、環境を逆手にとって、みんながいやがる仕事を率先してとるとか、飲み会で盛り上げ役をするとか、自分の居場所を作っていく方法ってたくさんあったりするんです。看護師になったことすら後悔するほど辛い日々にあったとしても、あなたの職場にある「働きやすいするヒント」を探して、できるだけ長く働いてくれることを願っています。