カリウム高いからGI療法するって、そもそもGI療法ってなによって思った看護師の忘備録



シンママナースの マリアンナ です。



GI療法って何!?ってなったから忘備録

今日、あの患者さんGI療法だから」って言われたある日勤の日。

正直GI療法とか聞いたこともなかったので内心「なんだよそれ」とおもいながら、

「あ、はい」と返答して本気で調べまくったGI療法。

それってなんですかって怖い看護師先輩に聞く勇気もないけど、

注射の意味も知らずに患者に注射する勇気もない。調べるしかないじゃん。

しばらく時間をおくとすぐ忘れちゃうたちなので、

GI療法についてまとめたことを忘備録にしておきたい。

 



GI療法とは

GI療法とは、グルコース・インスリン療法の略。

 

●目的と作用

高カリウム状態になった患者のカリウム値を下げるのが主な目的

インスリンには血中のカリウムをグルコースとともに細胞内に取り込む作用があるので、それを利用するんだけど、

インスリンだけ投与すると低血糖になってしまうので、

同時にグルコース(ブドウ糖)も一緒に投与するわけだ。

 

なんでそんなことまでしてカリウムを下げるんだってとこだけど、

高カリウム血症って怖いんだって。

カリウム値が極端に正常範囲から逸脱して高くなると、

不整脈や頻脈などの循環器症状、筋力低下、最悪急変や突然死などの恐れもある。

血清カリウム値が5-6mEq/Lを超えると、心電図異常がおこる。

7mEq/l以上になると致死的不整脈を起こす可能性が非常に高くなるため、

GI療法を行うカリウム値の基準値は、だいたい血清カリウム値6mEq/L以上

 

●方法

処方されブドウ糖とインスリンを同時に投与します。

わたしの病院では滴下する時間はドクター指示で、指示内容にあわせてシリンジポンプを使ったりします。

 

●観察項目

・低高血糖症状

インスリンとブドウ糖を同時投与しているので、もちろん低高血糖症状を観察するのは大事です。腎機能が悪い場合、インスリン分解が遅い → 低血糖になる可能性が高いので、さらに注意。

血糖測定は医師指示で●時間ごとに測定、とか指示がでると思います。

でも気になったら、わたしは指示がなくても図ります。

・心電図の波形

インスリンが投与されることで、カリウム値の変動が考えられるので、不整脈や波形異常がでることが考えられます。

RR不整、陰性T波、テントT波とか。低カリウム・高カリウム時の心電図波形詳細については以下画像を参照。

 

 

GI療法について:高カリウム血症 心電図 画像

GI療法について:高カリウム血症 心電図 画像

GI療法について:高カリウム血症 心電図 画像

GI療法について:低カリウム血症 心電図 画像

画像引用P71-72:これだけは知っておきたい やさしい心電図の見方 ~おもな心疾患と治療のポイント~

 

低カリウムになっても不整脈などを起こす可能性があるので、GI療法を行ったら心電図は要注意ですね。

 

・カリウム変動に伴う症状

カリウムが高値及び低値になったときは、いろんな症状がでるので、その症状には要注意です。もし極端なカリウム値変動がありそうなら、また医師指示を仰ぐ必要もあるかもしれないので。

筋力脱力感・倦怠感・四肢麻痺などが出ていないか、観察するようにしましょう。

看護記録上は、これらの症状があったかなかったかを記録しておくといいかな。