ママは子どもが3歳になるまで働かない方が良いのはなぜか~女性の社会進出時代の本当の理由~



シンママナースの マリアンナ です。

3歳以下の子どもを持つママが【知っておきべき子どもの発達心理と母親の仕事の影響】とは?3つ子の魂100までも、という格言には決定的な根拠があった?ママは3歳までは働かないほうがいい?心理学でも証明される3歳児神話と母親の必要性と、女性の社会進出・保育園不足などの原因についてまとめています。

 



増加するワーキングママと不足する保育園

近年出産後も働く女性が増加し、「ワーキングママ」「ワーママ」なんて今までなかった単語も聞くようになりました。昔はすぐ入れた保育園も都心では待機児童だらけ。わたしも保育園に入るのにはとても苦労しました。わたしの地域で3歳未満の子どもは1000人近く待機児童がいたので・・。特に3歳未満は保育士さんの手が多くかかるから、募集枠が少なくなっちゃうんですよね。だから倍率も高い。わたしの子どもはその倍率がやたら高い3歳未満で保育園に入所したので、すんごい苦労しました、ほんと。週6日の仕事と託児所へ預けている証明が必要で、高額な託児所に預けて働きました。まだ母親が恋しい年齢のときに託児所の週6日も朝から夜まで預けてしまって、ほんとかわいそうだったな、あのころ。そんなに気は短いほうではないですが、あまりに保育園にはいれなさすぎて、抗議にいったりして(笑)。結果なんとか入れるようになりました。それでも10年近く前のことですけどね。

 

ニュースで待機児童だ、産週明け仕事戻れないとかだって報道を見ると、わたしも保育園入れなくてすごく悩んだなーって懐かしくなりました。でもふと疑問が。

わたしなんかは母子家庭だから、必然的に働かないといけないし、保育園は必須で必要なんですが、ふとニュースをみていて「どうして世の中のママたちがこんなにフルタイムで働かないといけないんだ??」ってすごく疑問がわきました。世の中は夫が働いてある程度収入を家に入れているだろうし、1日3~4時間程度のパート勤務ならまだしも、どうしてこれだけの母親が、フルタイムで働く必要があるんだろうって。子どもが小さいんだから、女性が常勤で働くことを後押しするより、パートタイムとかで働きやすい環境を作ったほうがいいじゃないの?なんとなく色々な記事や統計をみていて、疑問が解決してきました。

 



どうしてワーキングママが増加したのか

これはもちろん、日本の景気の問題もあるんですね。ひと世代前より男性の収入が下がり、生活にかかる支出は大きくなった。過去には賃貸や団地住まいが当たり前だったファミリー層は、今や子どもができたらすぐにマンションや住宅を購入するのが当たり前です。ひと昔前より、ファミリー層の生活レベルってあがっていると思います。そして、収入的に中堅層は増えてます。増えるローンや車の維持費、保険料とかで経済的な圧迫もあり、ママは働きざるおえない状況なんですよね。昔は妻は家にいろ、みたいな日本男児みたいな男性も少なくなっていますし、時代背景もあるんだと思います。

そして何より、政府が女性の社会進出を一押ししていることがとても影響力があると思うんです。世の中の流れと政府の一押しで、子どもがいる女性も働くことに抵抗がなくなってきた時代です。みんなも働いてるし、お金がもっとあれば楽になるからわたしも働こうかな、なんて思っているママ多いでしょう。

 

でも、疑問に思いませんか。

ただでさえも保育園不足だ、待機児童だ、高齢化社会だなんだって問題を抱えているのに、どうして政府は女性の社会進出を一押ししているんでしょうか。保育園ないのにどうやって働くんじゃーい、って突っ込みたくもなりませんか?

 



政府も一押しする「女性の社会進出」、実はこんな理由が原因です。

女性が働きやすい社会へ」。女性の社会進出がうたわれるようになって、法整備や保育園・保育士の確保などのキーワードがニュースで聞かれるようになってきました。まるでわたしたち国民のワークライフバランスを気にかけてくれているように感じます。どうして日本は突然「女性が働きやすい社会」を意識するようになったのでしょうか。それには以下のような理由があります。

 

日本の「生産年齢人口減少問題」と「経済力を維持」を掛け合わせた結果

現在の日本は超高齢化社会に突入していっていますね。人口のうち30%~40%とかが高齢者になってしまう。これはつまり日本の経済を支える働き盛りの人数が少なくなっていることを意味します。働き盛りの経済を支える人口のことを、生産年齢人口(16~65歳)っていうんですけどね。その生産年齢人口が著しく減っている。これは将来的に、というかすでに日本の経済力の縮小を意味します。経済は日本を支える基盤だし、車で言うならエンジンのような働きをしているわけです。年金や福祉で高齢者の生活を支えるのも、子どもを産んで育てるのも生産年齢人口の役割です。日本を動かすエンジンの大きさが生産年齢人口の数みたいなもん。でもその生産年齢人口が減っている。エンジンが小さくなると国が縮小します。経済が低迷するとみんな結婚、出産を遠ざける。女性一人当たりの出産人数も減っているから、今後もっとこの状況がひどくなっていくかもしれない。

 

政府としては生産年齢人口が減ることは日本の経済力が縮小することを意味する、すごく打撃です。この負の連鎖を食い止めたい。出産も促さないといけないけど、産んだ後に育てやすい環境がないといけない。だから保育園の普及を今頑張ってますよね。そして同時進行で、生産年齢人口の減少とともに低迷していく日本の経済力を維持したい。でも生産年齢人口は減っている。この問題を打破するために、これまで働き盛りだけど子育てのために家にいた女性に社会進出してもらい、経済力を支える一手になってもらおう、これが日本政府の経済戦略なんです。そして経済を潤滑させて税金を納めてもらおう。国が成り立つために必要な判断でもあるんですけどね。

 

今日本社会が女性が社会進出するように努めているのは、日本経済を維持して、これ以上人口を縮小させないようにするためです。決してわたしたち国民の生活を直接的に支えるためにしているわけではないということを最近知りました。何かの記事で。

 

日本の経済力を支えるために出動した女性という働き手

過去に第二次世界大戦後日本は著しく経済的に成長しました。高度経済成長期ですね。日本は男が働いて社会と家庭を経済的に支え、女性が家で子育てをするというモデルを過程にして、税制において扶養控除や配偶者控除を作りました。男性は社会に出て働き、女性は家を守る、この時代の多くの男女がこのことを教育されてきたし、実際の世の中も男は働いて女は家にいるというスタイルが主流でした。戦後から1980年代くらいまでのことでしょうか。

 

バブル崩壊後は日本経済の伸びも悪くなり、平成バブル不況なんて時代がきます。男性だけの収入では家族を養うことが難しくなり、一般家庭の子どもの数も減少していきました。妻も働く家庭が増えたため共働き家庭が著しく増えてきたのもこの平成以降からですね。若い世代や子どもの数は減っていて保育園の数はそんなかわっていないのに、保育園不足や待機児童が目立つようになってきました。経済力の低下と人口の減少を食い止めるために、働き手を増やしたい。そこで活躍するのがこれまで家にいた子育て世代の女性です。子育て世代だけども働き世代でもある女性を活用すれば、社会の経済力が著しく低迷することを予防できるかもしれない。だから今女性の社会進出がプッシュアップされて、なおさら働く女性が増えているんですね。

 

でも人口でみると、今まで子育てという役割を女性に任せてきたのに、突然女性が働く社会を作ると、次は子育てという役割をするひとがいなくなってしまった。保育園の整備などが間に合わず、現在の待機児童などの社会現象につながっているわけです。子どもの数は減っているのに、保育園の数は減ってないでしょう?保育の需要急増しているんですね。だから待機児童の根本的な原因は保育園不足とかじゃなくて、急激に女性の社会進出が促されて環境整備ができていないこと、もはや女性が社会にでないと経済力を支えられないところまできていることが根本の原因だと思います。

 

男性と女性の役割と能力

女性は瞬発的な体力や集中力は男性に劣りますが、持久力や母性愛の面、精神力の強さからみると男性より優れています。つまり子育てをするのに非常に合理的に成り立っているんです。

これは「話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く」という男女の違いをまとめた本でなんだか読んだ記憶があります。

 

昔から男は働き女は家と子どもを守るスタイルは、本当に合理的な家族のかたちだったんだと思います。でも今、この日本の経済力低迷で、この理想的な家族のかたちが崩壊しているように思えます。男は働き、女は家と子どもを守る。この過去も今も世界共通のすごく自然作られてきた家族構成が崩れることに、わたしはすごく抵抗を感じます。その理由は、子どもの健全な発達には母親の存在がとても必要だと、心理学分野では定説になっているからです。

 

 



ワーキングママ増加と陰に潜む子育ての問題:「三つ子の魂百まで」の根拠

発達心理学では、3歳までの子どもと母親の関わり、信頼関係はその後の子どもの精神的発達に非常に重要であることが多くの本に記されています。子どもにとって生まれて初めてかかわる人は母親であることが多いからです。大人になってから3歳までの記憶はほとんどありません。でもそのひとの人格や考え方、人間関係の築き方など、3歳までの成長がその後の成長に大きく影響をきたします。

 

乳幼児期の子どもはには母親は必然的存在な理由

発達心理学という、人の心の成長を研究する分野では、乳幼児期の母親との関わりが非常に大切であることを説いている心理学者がたくさんいます。代表例としてエリクソンの発達理論を見てみましょう。

心理学者・エリクソンは乳児期:1歳から5歳の子育ての課題は、「基本的信頼」と「不信感」であることを説いています。そしてその課題のキーパーソンとなるひとは、「母親、もしくは母親のような存在であるひと」だそうです。なんか看護学校でこれすごく勉強させられました。国家試験にも出たような。

 

エリクソンは乳児期の母親の関わりは、子どものその後の人間関係における信頼関係に影響するって言っています。

そしてその課題がクリアされ、信頼関係が築ければ次のステップ幼児期前期の課題「自律性・恥と疑惑」とか、幼児期後期 「自主性・罪悪感」などにステップを踏んでいけるってわけなんですね。

つまり子育てですごく大切なのは、5歳くらいまでの幼少期にどれだけ母親・もしくは母親代わりとなるひとと信頼関係を築けるかがその後の良い成長に関係する、ってところなんです。

いかに母親と幼少期の子どもが過ごす時間が大切なのか考えさせられる理論ですね。

 

泣いたときにその泣いている原因を解消してくれる母親、おなかがすいたとき何かを食べさせてくれる母親、何かを成し遂げたときにほめてくれる母親・・

その母親に対する絶対的信頼関係が、その子どもの心を成長させる土台になるんです。

 

文部科学省の「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」には、日本の子育ての課題と子どもの発達段階における問題について以下のように記載されています。

 

(1)乳幼児期○ 乳幼児期は、母親や父親など特定の大人と の間に、愛着関係を形成する時期である。乳幼児は、愛情に基づく情緒的な絆による安 心感や信頼感の中ではぐくまれながら、さらに複数の人とのかかわりを深め、興味・関 心の対象を広げ、認知や情緒を発達させていく。また、身体の発達とともに、食事や排 泄、衣服の着脱などの自立が可能になるとともに、食事や睡眠などの生活リ ズムが形成される時期でもある。
さらに、幼児期には、周囲の人や物、自然 などの環境とかかわり、全身で感じることにつながる体験を繰り返し有することで、徐 々に、自らと違う他者の存在やその視点に気づきはじめていく。いわば、遊びなどによ る体験活動を中心に、道徳性や社会性の原点を持つことになる時期である。

○ 現在の我が国における乳幼児期の子育ての 課題としては、親子関係では、親の子育てへの無関心や放任などの問題から、過保護や 甘やかせすぎ、さらには虐待といった、多様な問題が指摘されている。さらには、少子 化の影響で、子ども同士の地域での触れ合いが減少している問題も見られる。

○ これらを踏まえて、乳幼児期における子ど もの発達において、重視すべき課題としては、以下があげられる。

  • 愛着の形成(人に対する基本的信頼感の獲得)
  • 基本的な生活習慣の形成
  • 道徳性や社会性の芽生えとなる遊びな どを通じた子ども同士の体験活動の充実

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/shiryo/attach/1282789.htm

母親が不在の幼児に何が起こるのか

5歳までの著しい成長を遂げる子どもは、毎日のようにできないことができるようになったり、まだ自分でできないことがたくさんあったりして、母親の励ましや助けを必要にする時期です。このときの母親の関わりで、その後の子どもの成長に大きな影響を及ぼすことは多くの心理学、教育学の面から指摘されています。賛否両論あるかもしれませんが、だからこそ可能な限り母親は出来るなら働くことに注力するより、5歳くらいまでの子どもとの時間を大切にしたほうが良いと思うんです。

 

現代は、生きていくために女性が働かざる終えない状況であることは事実です。私自身シングルマザーだから子どもを小さいときから預けて働いていました。でもやっぱりその点は、もっと一緒にいてあげたらよかったと後悔しています。幼少期にすこし貧乏でも、生きていける範囲ならいいのではないでしょうか。子どもの成長だけにスポットをあてると、子どもは大きなマンションや素敵な遊園地にいくより、母親が極力そばにいて、自分の必要を満たしてくれる方が良い成長に繋がりますから。財産を造ったり、貯金を意識するのはそのあとでも十分間に合うと思います。5歳を過ぎて子どもの手が離れてきたら、母親が働きに出たら良いとは思うんです。著しくこともが成長する3歳から5歳までの幼少期に、子どもを預けて母親がフルタイムで働くのは、子どもの素晴らしい成長をのがしてしまうような気がしています。

 



どうしても3歳以下の子どもを預けて働かないといけない状況か

わたしの同世代の子は、結婚して子どもができたら、一軒家かマンションかわなきゃ、車かわなきゃ、なんたらかんたらといってたくさんローンを組んで、最終的に夫の収入だけでは生活ができなくなるので、母親も働きに出て生活を支えるっていうパターンが結構多いです。っていうか世の中の一般的な中堅家庭はそんな感じなのかもしれませんね。でも住宅ローンだ、車のローンだなんだかんだって、子どもが小さい今すぐに必要かどうかって、少し時間をおいて考えてみてほしいんです。ローンを組んだら払わないといけないし、生活費が足りなくなると、子どもを預けて働かないといけなくなってしまう。まだまだ友だちが遊びに来たりするわけでもない小さい子どもは、大きなおうちに住んだり、大きな車で遠出したりするより、お金がなくてもパパとママが近くにいてくれる絶対的な安心感があるほうが嬉しいんです。しかもそれが大きく心の成長に影響します。

 

子ども全員の手がある程度離れて、母親が十分働ける年齢になったら、大きな買い物をしても良いかとは思うんですけどね。なんだか最近の子育て世帯の住宅購入年齢が、収入の割に早い気がします。

 

わたしみたいに、シングルマザーだったり生活が大変でどうしても働かないといけない状況だったら仕方ないんですけど。子どもが保育園にいっているとき、子どもを保育園に預けてバリバリ朝から晩まで働いて、住宅ローン返済に追われている夫婦をたくさん見ました。でも大半の話を聞くと無理なローンを組んだりして後悔している声もよく聞きます。なにより一番衝撃的だった夫婦のコメントは、「マンション買うんじゃなかった・・税金とか修繕積立金とか高くて働きっぱなしで、子どもも寂しいのかよく泣いてるけど、かまってやれる時間があんまりないんだよね・・。」という内容でした。

 

大きなおうちを買うために子どもとの時間を犠牲にして、子どもに悪影響が出たら本末転倒です。家族のために家なのに、家のために家族が倒れてしまっているようなものです。

 

たとえ母親がいてもいなくても、「母親」という存在が影響しない子どもはいないでしょう。母親を意識せず成長する子どもはいないのです。そしてそれは特に幼少期が一番母親を強く意識しているとっても過言ではないかもしれません。子どもの1歳は今年しかないし、3歳も今年しかありません。人生で大きな影響をきたす幼少期のわずかな時間は、とても貴重なんです。母親として働きながら子育てすることを考えているなら、ぜひ今本当に働くことが必要かどうかを吟味してほしいと願います。

 



社会の風潮に流されないで!子どもに一番良い生活環境を作るために出来ることは何だろう

社会や周りの友だちが働きに出て、大きな家を買うローンを組んだり、高級車を買ったりしていると、ついつい自分もそうでないといけないような気になってしまうのが人間です。あの子も子ども預けて働きに出てローンを組んだんだって、わたしたちも買いましょうよ、っていいたくなるのが妻のサガといってもいいかもしれません。だいたいですが大きなローンも25~30年くらい、子育ても25年くらいかかります。大きなローンを組むなら考える時間や準備する時間は十分あります。

 

生活費を稼ぐために働くことは大切です。貧困は精神衛生上も良くありません。

でも子育て世帯が何かを判断するとき、なにかに迷ったときにいつも問うてほしいことがあります。

「今自分の子どもの年齢に、この判断は必要か?」です。

 

自分のものさしで、自分の目に写るもので、ひとは物事を判断しがちです。でも親である以上、将来がある子どものことをいろんな側面から知識を得て考えて、判断をしていかないといけません。

子どもの目に見えない心の成長と、未来を考えることってすごく子育ての中で大切な工程だとおもいませんか?

3歳以下の子どもにとって、母親・母親代わりの存在は非常に大きな存在でもあります。0歳から3歳までの間は1460日間しかありません。

母親が働くのはそのあとではだめでしょうか?

今すぐにフルタイムで働く必要があるでしょうか?

 

書きたいことを書きなぐっていたら、すっごく長くなっちゃったので、この辺で終わります。

わたしみたいに「あのときもっと子どもと一緒にいてあげたらよかった~」なんて後悔を、みんながしないことを願っています。

では(`・ω・´)ゞ