夜勤は女性にとってかなり有害である事実が判明している



シンママナースの マリアンナ です。

わたし、夜勤が苦手なんですよ。

しんどいし、肌は荒れるし、ロクなことない。夜勤手当っていっても仕事内容の割にそんな多くないから、やる気も失せる。

 

30代に入り、夜勤業務もこなしていると、だんだん生理が少なくなったり、肌荒れしたりと「女性ホルモン」バランスが崩れていることが実感できるようになってきた。

 

でね、いろいろ調べてたら、

夜勤は女性のホルモンバランスを崩すし、体にすごく悪影響がある

的な研究論文を見つけた。

 

その内容をかんたんにまとめて、紹介したい。

 

引用参考文献:夜勤勤務時のホルモン動態と月経異常

 



夜勤看護師の女性ホルモンは明らかに低値になる研究結果

この「夜勤勤務時のホルモン動態と月経異常」っていう研究では、実際に夜勤に働く女性(看護師、ホステス、工場勤務とか)をサンプルに、夜勤中の血液を採取してホルモンの量とかを調べて、データ化してみたらしい。

 

そしたら、明らかに夜勤が女性ホルモンバランスを乱すっていうような結果が出てるんだってさ。

 

夜間勤務中の看護婦のプロラクチン濃度は2時には有意に(p<0.01)低値を(4.7±0.8vs.12.6±1.4ng/ml)示した.

 

プロラクチンっていえば、妊娠や出産に大きく影響する女性ホルモン。妊娠維持や母性に関係しているホルモンですね。

夜勤をする看護師の、勤務中の血液を採取して調べた結果、プロラクチンがすごく低値になることがわかったんです。

 

つまり、夜勤は女性ホルモンバランスが崩れるっていう、証明ですね。

どうりで肌荒れとか、月経不順とかが起こるわけだ。

 



夜勤労働者の生理不順は日勤のみの労働者の2倍というデータ

夜間勤務に就いている婦人の月経不順頻度22.5%は夜間勤務を有しない勤労婦人の頻度12.9%より有意に高値であった

これは間接的に、夜勤っていう労働スタイルが女性の子宮卵巣系、女性ホルモンバランスに影響を期待している証拠。

夜勤をする女性は、日勤だけの女性より2倍も生理不順の訴えが多いんですね。たくさんの女性から得た訴えの結果だから、説得力あるよね。

 

また、夜勤の回数は、増えれば増えるほど体に悪いみたい。

1か月当たりの夜間勤務回数が増せば増すほど不規則な月経の出現率も増加する

 

つまり

夜勤をすることで、明らかに女性ホルモンに悪影響をあたえ、子宮卵巣系の機能が低下する。

結果的に生理不順が起きる。ってことですね。

 

しかも、

夜勤で子宮卵巣系の機能が低下するのは、その夜勤の回数に依存する、と。

ちなみに、ここでいう夜勤には、どれだけ仕事がしんどい仕事とか、楽な仕事とかは関係ないらしいです。

 

キーになるのは、

「夜勤でどれだけしんどい仕事をしているか」

ではなく、

「夜勤で本来寝ているはずの時間に覚醒している」

ことらしい。

 

子宮卵巣系に負担がかかるのは、夜中にしんどいことをしていることが直接的な原因ではなく、定期的に夜中に覚醒していることが原因みたい。

夜間勤務回数が増せば増すほど不規則な月経の出現率が増加することから,労働の質が月経周期に及ぼす影響についてはきわめて少ないものと推測

 



夜勤が卵巣機能を抑制する。つまり、女性のからだにとって明らかに悪影響をきたす。

夜勤専従だろうが、交代制の夜勤だろうが、結果的に夜勤は女性の卵巣系機能を低下させる。

これは研究結果で明らかになっているらしい。

 

恒常的に夜間に就労するばかりでなく,交代勤務で夜間に就労する場合にも,夜間勤務は卵巣機能に抑制的に作用するものと推測された.

 

卵巣っていったら、女性にとってすごく大事な臓器。

将来的に赤ちゃんをつくるための、卵子が作られるところです。

 

あと、女性ホルモンをたくさん分泌する臓器でもあります。

 

女性ホルモンで有名な「プロゲステロン」とか「エストロゲン」は、卵巣から分泌されるので、

夜勤で卵巣機能が低下するっていうことは、結果的に重要な女性ホルモンバランス全体を崩す原因になるってことで。

 

研究の内容からすると、

夜間に労働していることが問題ではなくて、

夜間に覚醒していることが問題であるってのがアピールされているから、

 

まあ、女性たるもの、美しく健康でありたいなら、夜はしっかり寝なさい。ってことなんでしょうね。

 



夜勤の待遇をもっと良くしてくれよ。っていうナースの本音。

そんなことがいろんな研究で明らかになってるのを見るとさ、

夜勤で体を悪くするのは明らかなんだったら、

もっと夜勤の待遇を良くしてほしいってのが本音。

 

夜勤労働っていうのが、社会を支えるのに必要なのは確か。

看護師や工場、物流とか多くの業界で「夜勤」労働者がすごく社会を下支えしている。

 

たしかに夜勤で働いている場合、割り増し手当とか夜勤手当とかつくけど、(賃金の25%増だったか)

こんだけ体に害がある労働ってわかっているのに、すくねーよ!って思いません???

 

それか休憩を多くするとか、労働時間を短くしてくれよって、思いません???

 

って言いたくなるのも、

看護師とかだと夜勤がだいたい16時間労働が多くて、もちろん16時間で終わるわけないので、実際はもっと働いているわけなんです。

休憩がとれないなんてザラにある。

 

夜勤手当はつくけど、だいたい正社員で6000円~15000円くらいが夜勤手当として加算される。1夜勤で。

 

なんか、もうちょっとあってもいいよなーとか思うし、

賃金が増えないなら休憩を絶対とれるようにするとかしてほしい。

 

看護師や医師の労働条件が厳しいので、なかなか人材が集まらない。続かない。

 

ちゃんと待遇を良くしていかないと、人は続かないわけですよ。

 

うちの病院はすごくお金をかけて求人をいつもかけてますが、

そんなことしなくても、労働環境をひとつひとつ改善してよくしていけば、離職率って下げられると思うんですよね。

人材を大事にしてれば、人材は定着するんじゃないか。

 

 

なんてここでわたしが愚痴っていてもなにも改善しないんだけど。

 

なんとなく、

夜勤労働がこんだけ女性の体に負担をかけて、結果的に女性ホルモンバランスが崩れたり、卵巣機能が低下することとか、

これだけ明確になっているのに、世の中の夜勤労働しているひとの待遇って、なんか物足りないなーと思うわけです。

 

もっと労働環境ってのが、見直されていくといいですね。