新人看護師なら知っておきたい、辛い一年目を乗り越えられる7つのポイント



シンママナースの マリアンナ です。

 



はじめに

ずっと泣いてばかりの新人看護師時代。
看護学校は卒業したものの、臨床と学生のギャップに耐えられず辛い毎日を送っている新人看護師は多いはず。
心おれてしまう新人看護師も結構みてきました。
わたし自身、看護師一年目のときは心が何度も折れました。

なんだかんだといって中堅看護師になってきた筆者が、
新人看護師がうまく魔の一年目を乗り越えるためのポイントをいくつかまとめてみました。
毎日が辛い新人看護師さんの糧になれると幸いです。

看護師

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辛いことを分かち合える仲間と定期的に会おう

これ、とても大切なことです。
同じことで悩む仲間がいることはとても大切です。
同じ病棟に同期がいなくても、看護学校の友達でもいいんです。
「今こんなことが一番辛い・悩んでいる」ということを、共感してくれるひとがいることで、心のガスが抜けるからです。

わたし自身、同期とはしょっちゅう飲みに行ってました。
「こないだこんなことで怒られてさ」
「こういうときって、どうしてる?」
とか新人看護師ならではの悩みや困ったことを、対等に話せる唯一の存在ですからね。

怒られて責められて辛いことでも、それを理解してくれるひとに話していると「自分だけできない・責められている」というふさがりがちな思考も、「みんな一緒なんだな」という視点に切り替わってきます。

 

 



悩み相談は内容と相手を選ばないと墓穴をほる

毎年新人看護師に見かける光景ですが、
「あの先輩に指導してもらったけど、まだ理解できない」
「あの先輩が怖くて、、」
「勉強がしんどくて、、」
など、プリセプターや他先輩にいろんな相談ごとをしている新人看護師を見かけます。

ですが、たいがい新人看護師が相談したことは
先輩看護師の中でツーツーにまわっているため、
その先輩にだけ相談したことでも、
その週くらいには、病棟全員の看護師が知っていることもあります。

その中でも、最悪のシナリオは、
新人看護師が悩んでいることに対して、トラブルを引き起こすひとです。

「わたしの教え方が気にくわないっていうの?」
「勉強する気がないの!?」
など、自分が直接相談されたわけでもないのに、
しゃしゃりでてきて、最後には「あの新人は!」って怒ってるトラブルメーカーみたいな看護師さんっているんですよ、ほんと。

何年か務めていれば、
その病棟でもどんな人がどんな性格か想定がつくんですけどね。
新人のうちはすべてがわからないから、「悩み事はない?」とかきかれると、
ほんと素直にすべてを話してしまうんですよね。
そして最後に叩きのめされてしまうパターンなんですよ。

だから、新人のうちはいろいろ悩み事とか、「これってどうしたらいいんだろう」って思うことがたくさんあるけど、
あまりうかつに、同じ職場の上司には誰にでも相談をしないほうが吉です。
「口は禍の元」っていいますからね。

 

 



新人は目立たないに越したことはない

上記の「悩み相談は内容と相手を選ばないと墓穴をほる」と近しいものですが、
新人のうちはすべての面において、目立たないほうがいいです。
仕事ができないとか、どんくさいとかいう悪い意味でもそうですが、
決していい意味でも、目立たないほうがいいんです。
例えばかわいいとか、仕事ができるとか、頭がいいとかいう、良い意味でも目立たないほうが無難。

なぜって?

女の職場ですから「嫉妬」の原因になることがあるからです。

女の仕事の嫉妬って、本当に怖いですよー。
特に新人のうちは、まだ教えてもらう弱い立場なので、嫉妬なんかされて先輩に目をつけられたら終わりですから。

新人のうちは褒められることより、
目立たず、怒られず、というパターンのほうがいいですね。

 

 



意地悪な叱責と、愛情のある叱責を見極める

毎日怒られたり、きつく言われたりして、一年目看護師って本当に辛い毎日です。
でも、その中でも新人看護師さんに、決して耳をそらさないでほしい失跡があります。
それは「愛情がある叱責」です。注意ともいいましょうか。
「なんでこんなことしたの」「行動する前になんで先輩に確認しなかったの」
いろいろ責められるように先輩にいわれてヘコむこともあるでしょう、わたしはありましたから汗。

でも、自分が先輩の立場になってみてわかりましたが、
その新人が、今これをしっかり身につけないと、この子の将来の看護師人生に影響するって思うことが多々あるんですよ。
つまり、ここできつく言ってでも、新人看護師に同じ失敗をさせないようにしないと、
その新人看護師があとあと泣きを見ることになるんです。

最近みた新人看護師が怒られまくっていた失敗は、
インスリンをインスリン用注射じゃなく、普通の注射器でインスリン注射しようとしていたことでした。
先輩に確認することなく、その注射器でインスリンを注射しようとしていたため、
かわいそうになるくらい怒られていましたが、その新人看護師は二度と同じ失敗はせず、ちゃんとインスリンに勉強もしてくると思います。もしここで思いっきり怒られなければ、その新人看護師はまた同じような失敗をしてしまうでしょうし、もしインスリンなどの劇薬を間違えて投与したら、医療事故どころか殺人になりかねません。
愛情のある先輩の叱責は、耳には痛いことですがしっかり聞いておきましょう。

その反面、ただの意地悪で説教している看護師も見かけます。
自分が先輩になってみて初めてその見分けがまともに見えるようになってくるんですけどね、
明らかに新人指導ではない、新人看護師に対するいじめのような指導があります。

最近みた例では、
新人がなんでも時間がかかり、スムーズに看護業務をすすめられないことに対して、
2時間説教されてました、立たせたままで。先輩看護師は座ってました。
もう指導ではないですね。こういった先輩看護師の話は、うわべだけ聞いてるふりして、
本気で聞かなくていいです。「こいつプライベートうまくいってないんだろうなー」くらいに思って聞いてやればいいですよ。
こういうのは意地悪心からくる叱責で、聞かなくてもいいものです。

 

 



夜勤には注意、みんな苛立っている

新人看護師の登竜門のひとつが、「夜勤」です。
一年目看護師ならほぼ夜勤はあるでしょう。

そして夜勤は新人看護師とってすごく慎重にならないといけません。
なんといっても日勤と違って勤務人数が少ないため、失敗したり、できないことがあるとすこぶる目立ちますから。
日勤帯ならできないことも優しい先輩看護師がフォローしてくれたりしますが、人数が限られている夜勤ではそうもいきません。
新人の失敗、できないことが浮き彫りになるのは夜勤です。
このとき、噂好きの先輩看護師や、いじわるな先輩看護師と当たってしまうと不運極まりない。

新人看護師さんでも夜勤に入るまでに時間がありますから、それまでに取得できる技術はしっかり取得して、極力夜勤のときに失敗したりしないよう努力する必要があります。

その職場で自分自身が働きやすくするためにも、計画だてて日々の業務に取り組んだほうがいいですね。

 

 



新人看護師だからこそ遊びましょう

これ、本当に大事です。あれ勉強してこいこれ勉強してこいと言われ続け、もちろん看護の勉強や復習をすることは、一年目看護師にとても重要なことではありますが、精神的にも一年目看護師を乗り切るためには、絶対息抜きは必要です。
学生時代とは違い、看護師としてもお給料がもらえるわけですから、ぜひ自分にご褒美と、できなかったしたかったことをしてください。
遊園地だとか、旅行だとか、なんでもいいので、自分がしたいことをしましょう。
ただひらすら勉強や仕事を押し込んでいくと精神的にまいってしまいますからね。

 

 



退職を本気で考えるときは順番を守ろう

新人看護師さんの中で、どうしても仕事に行くことができない、もう心が折れてしまったひともいると思います。
わたしはどうしても行くのが辛い職場なら、無理をしてまで行くことはないと思います。
職場を変わればその子が自分らしく楽しく仕事を続けられるなら、それに越したことはないですから。

ただもう仕事を続ける意欲がなくなった退職を考える新人看護師さんに、守ってほしい順序があります。

  1. 休暇をもらう。
  2. それでも無理だと思うなら転属する。
  3. それでも無理なら退職して職場を変える。

です。
それはなぜか?

一年継続しなかった新人看護師であったことは、あなたの履歴書や年金の支払い履歴などの残ります。
退職して次の職場で仕事を続けられれば問題ありませんが、もし次の職場で仕事を続けられなかった場合、
次の転職がどんどん難しくなっていくからです。

一年目看護師さんはいっぱいいっぱいで、自分が本当にその職場が合わないから辛いのか、
職場が厳しすぎるから辛いのか、自分に看護師という仕事があわなくて辛いのか、
その辛い理由を客観的に考えることはまだできません。
その仕事が向いているか向いていないかなんて、3年以上継続して勤めてみないとわかりませんから

誰もが辛いと感じる一年目という新人時代を、
一時的に精神がまいってしまったことで退職してしまうのは、
その後のことを考えても、その新人看護師にとってよくないのです。

だからこそ、一回休んでみて
それでもだめなら転属してみて、
それでもだめなら退職、という段階を踏んでほしいのです。

 

たとえあなたが悪くなくても、就職してすぐ退職した履歴が残ると、

あなたに何か欠点があったように思われてしまう可能性があるからです。

転属は退職ではないため、年金や社会保険の履歴には残りません。
しばらく休暇をもらうことは、上司に相談し精神状態や身体状態について診断書をとれば可能です。

 

 



まとめ

一年目の看護師さんは覚えることも失敗することもたくさんあり、精神的にも身体的にも大変なときではありますが、
適度に息抜きをして一年目を乗り越えることが重要です。

怒られまくりで心が折れそうになることもありますが、
怒られない新人看護師なんていません。
どんなベテラン看護師でも、一年目の新人時代はみんなが通ってきた道です。
無理して勉強しすぎず遊びとストレス発散を取り入れて、適度に息抜きしてくださいね。

辞めたいという思いにかられることがあると思いますが、
どうしてもだめなときはまず休職してみることからはじめましょう。
毎日泣いている日々も、いつか笑って思い出せるようになる日がきますから。