離婚に対する子どもの気持ち~子どもへの影響と面会の重要性~



シンママナースの マリアンナ です。

離婚によって子どもの気持ちにどんな影響を及ぼすのか。離婚という事実を説明されなかったことで、子ども時代とてもショックを受けました。離婚するなら、極力子どもがショックを受けないような準備と離婚協議をしましょう。離婚が影響しない子どもはそうそういません。多くの場合、離婚後の面会は子どもの成長にとって大切です。この記事では筆者が幼少期、両親の離婚でショックを受けたことをふまえ、親が離婚するとき、子どもにどんな配慮をすべきか説明しています。

 



幼少期に両親が離婚した子どもの気持ち~幼少期のわたしの体験から~

わたしの両親が離婚したのは、たしかわたしが小学校2年生くらいのときでした。

父の借金が原因で、わたしに内緒で両親が離婚していたんですよ。わたしは母に引き取られて母子家庭として育っていましたが、内緒で離婚していたがゆえに、わたしは父が出張で、帰ってくるもんだとおもって待っていました。だから、じぶんが母子家庭だなんて、思ってもおらず。でも漢字が読めるようになった小学校4年くらいのころだったか、タンスの奥からでてきた戸籍謄本を見てしまったんです。たぶん、離婚のときの手続きかなんかでとっておいたんでしょうか。

 

子どもながらにショックでした。

大泣きして、今思えば自分の人格が崩壊していくような、

大人を誰も信用できないような、

不思議な気持ちにさいなまれたことを今でも鮮明に覚えています。

 

両親が離婚したことを知ったときの、子ども時代の率直なわたしの気持ちはこんな感じでした。

お父さんが帰ってくると信じて待っていたのに、ずっと騙していたのか。大好きなお父さんがなんで出て行ったのか、お母さんがわるいことをしたんじゃないのか。なんで私に黙っていたのか。

そういった気持ちが巡って、両親への不信感が募りました。

 

これはあくまでわたしの例であって、すべての子どもが親の離婚で、こんな気持ちになるとは限らないと思います。

父親が本当に嫌いな子だったら、おとうさんがいなくなるのは逆に嬉しいことだろうし。ただ「幼少期の両親の離婚」を自分が経験してみて、やっぱり子どもがいる夫婦が離婚することは、何かしらの影響があるっていうことをすごく痛感しています。子どもがいる夫婦が離婚するなら、やはり「子どもの気持ち」と「子どもの成長」にしっかりフォーカスをあてて、離婚協議をすべきじゃないでしょうか。

 



子どもに悪影響な夫婦関係なら離婚が賢明。でも子どもの気持ちを最優先にした離婚協議をしよう

離婚の影響は、子どもが小さいほどダメージがあると思います。

子どもって小さいほど親に依存するもんだし、両親が作る環境がすべてだから。でもだからって、離婚がだめっていうわけじゃない。夫婦でいることのほうが、結局子どもにとって悪影響になりそうなら、離婚したほうが賢明。毎日茶碗が割れるような夫婦喧嘩をしたり、家庭内別居みたいな家庭で子育てしたって、なんらいい環境にはならないですからね。

 

結婚へは急ぐな、離婚へは急げとも言いますから、離婚たるものがすべてマイナスなわけじゃないんだけど、わたしの経験からしても、やはり子どもがいる家庭の離婚は、慎重にすべきです。子どもを中心にした離婚協議をしっかりしましょう。夫婦のあいだに生まれた子どものことを最優先に考えてくれるのも、結局世の中に両親しかいないんですよ。離婚するのはカンタンです。でも、離婚によって子どもに影響することをしっかり考えて、子どもにとってより悪影響がないように対策を練るのは。両親しかできないことですからね。夫婦最後の共同作業みたいなものです。

 

子どもがいる夫婦が離婚協議で検討すべきは、まず離婚後の面会です。

面会するか否か、どのように面会すべきか、そもそも面会はすべきなのか。離婚しても面会するかどうか、どうやって面会をしていくかっていうのは、子どもの成長にすごく影響があるので、しっかり離婚前に検討、協議してほしいと思います。



離婚後「子どもとの面会」の重要性~両親は成長に最重要なキーパーソン~

夫婦は冷め切っていて、二度と顔もみたくない相手でも、子どもにとって親は自分の人格形成のキーとなる重要な存在です。これは発達心理学の研究でも明らかになっています。

 

父親と母親とのふれあいから子どもは多くのことを学びます。男とはどうあるべきか、女とはどうあるべきか。暴力や暴言、犯罪行為などの教育に悪いことがない限り、離婚していても、別れた親と合うのは子どもの成長にとってとても良いことです。離婚するときには面会調停といって、家庭裁判所で面会について夫婦が平等に話し合い、取り決めていくことが出来ます。

 

わたしも面会調停はしましたが、してよかったって思いますね。

【面会交流のルールを決める】面会調停の流れと実際にやってみた感想 この記事では父子の面会交流と面会調停について、筆者の体験も交えてまとめています。シングルマザーの多くが考慮すべき「子どもと父親の面会交流」。別れた父母の任意でルールで面会交流を続けると、後々トラブルに

子連れで離婚を検討するなら、ぜひ面会調停は視野にいれてほしいと思います。

 

 



子どもには知る権利がある。両親の離婚という大きな人生のイベントを、いつ説明すべきなのか

もし夫婦が離婚するって決まっても、子どもがいる場合、その事実をいつどのタイミングで子どもに話すべきなのかっていうのはすごく重要な判断だと思います。話すタイミングや説明の仕方を間違えば、子どもにとってより大きなショックになることもあるからです。わたしが幼少期に体験したような、両親の離婚を知るタイミングは、正直一番最悪な離婚を知るタイミングだと思います。

そもそもお父さんが好きな娘が、一番お父さんが恋しいときに、戸籍謄本という文書で両親の離婚を知り、父親と会えなくなることを知る。同時に一番ショックなのは、家族なのに両親が自分だけを省いて離婚という事実を隠していたことです。両親に悪気はないことは十分わかっているんだけど、まるで騙されたような気持ちになってしまうんですよ。どうしてわたしにもひとこと言ってくれなかったんだろうって。家族なのに、子どもという理由で仲間外れにされたような、そんな気持ちになったんだと思います。

 

 

子どもだって、家族の一員なんだから、家族のことを知る権利があると思うんです。医療の世界では、子どもにしっかり説明することの重要性を「プレパレ―ション」っていうんですけど、子どもだからわからない、という理由で、子どもに起こる出来事やイベントをちゃんと説明しないのは、子どもの成長のうえでも良くないことが知られるようになってきたからです。「子どもだからわからない」「説明しないほうがいい」というのは、大人が勝手に思うエゴであって。

たとえ子供には過酷なことであっても、それが起こることをしっかり説明しておいてほしい。子どもの立場からしたらあたり前の事だと思います。子どもってまだ小さいから確かに語彙力もないし、そういった自分の思いを表現する方法も少ないからわかりにくいけど。でも、自分に起こることを事前に説明されたくないっていうひとってそうそういないと思いませんか。たいがい、自分だけ隠されてたことをあとから知ったら、「なんでもっと早く教えてくれなかったの!?」ってなりますから。永遠に知らずに済んで幸せならいいかもしれないけど、両親の離婚なんて、いずれはばれることですし。

 

 

もし過酷な事実を説明されることが、適切な年齢でないから、事実を説明するのをある程度成長してからにするにしても、いずれは説明は必要です。離婚の内容や子どもの状態にもよるかもしれないけど、一番こどもがうけるダメージが少ない環境、状態になっているときを選びましょう。

最終的に子ども自身に子どもの家族に関することを説明されるのは、子どもが持つ権利でもありますから。

 

両親の離婚は隠し切れなくなるときがいつかきます。隠し切れないなら、ばれる前にしっかり親の口から説明してほしいとわたしは思いました。日に日に別れたお父さんへの思いが募っているのに、突然親の不注意で離婚がばれるときほど、子どもにとってはショックな気持ちになることってないですからね。まぁもちろん今となっては、お母さんもいろいろ悩んだんだろうなって受け入れられてますけど、そんときは辛かった。

離婚しても子どもにとっては永遠に父母。どうか世間の子どもたちが、わたしのような体験をしないでいてくれることを願うばかりです。