日本は子供にかかる教育費が高いから将来やばそう。だからわたしは子ども達に投資してます



シンママナースの マリアンナ です。



先進国の中でも子どもの教育に対する支援が少ないワースト国「日本」

あまり知られていなかったりしますが、日本って先進国のなかでも非常に子育てや教育に対して、福祉制度が充実していない国のワースト1位を争う国なんですよ。

つまり、発展している国なのに、子どもの教育や成長に対して、本当に進展していない国だとも言える国。教育制度や教育に関する福祉はまるで充実していると見せかけて、非常に低水準な福祉制度になっていたりします。っていうか、日本は福祉が充実しているようで、資本主義がベースになっていて、お金持ちしか充分な教育が受けられないような風土になっているとわたしは思っています。

日本経済新聞に興味深い記事が掲載されていました。

教育への公的支出、日本なお低水準 13年OECD調べ」以下引用文。

経済協力開発機構(OECD)は15日、2013年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関への公的支出の割合を公表した。日本は3.2%で、比較可能な33カ国中、最下位のハンガリー(3.1%)に次ぐ32位。12年の最下位からは脱したが、依然低い日本の公的支出を示す結果となった。OECD平均は4.5%。

一方で、公的支出に私費負担を合わせた児童生徒1人当たりの教育機関への支出を見ると、日本はOECD平均を上回っており、OECDは「日本では幼稚園や大学などで私費負担の割合が高く、家計に重い負担となっている」と指摘している。

公的支出の割合が最も高かったのは12年と同じノルウェーで6.2%。6.1%のデンマーク、5.6%のベルギー、フィンランド、アイスランドが続いた。

日本の国公立の幼稚園から高校までの教員の14年の年間勤務時間は1891時間で、OECD平均を約300時間上回った。ただ、勤務時間のうち授業時間の割合は中学校で32%にとどまり、平均の45%と比べ、課外活動や事務作業、会議などに多くの時間を割いている実態が改めて浮き彫りとなった。

また勤続15年の小中高校教員の給与は、OECD平均が増加傾向なのに、日本は05年から14年の間に7%減った。OECD担当者は「日本では伝統的に教育を重視してきたが、最近は教員の待遇が悪化している。地位を上げていく努力が必要ではないか」としている。〔共同〕

OECD調べの結果、問題だなーと思うのは、

  • 教育機関への公的支出がやたら低いこと
  • そのくせ学費だけはいっちょ前にくそ高いこと

のふたつ。

わたし自身、家が貧乏だったから大学の学費はとうてい払えなくて断念したし、看護学校だって3年間だけですが、莫大な奨学金を借りて卒業しました。合計すれば1000万くらい。まぁ、世帯主で学生だったから、生活費用も学費も奨学金で賄ったことが要因にもあるんですが、決してやすい額ではなかったです。もちろん学費にかかるお金はすべて自分で借りて捻出しましたよ。最近ニュースでもやっと日本の教育費の高さやそのサポート制度の乏しさが浮き彫りになってきてくれたかな?(今さらだけど)と思えるようになってきましたけどね。

正直、平等であるはずの子ども達が、家庭の経済力問わず平等に教育を受けられる国になるのは、だいぶ時間がかかるんだろうと思います。ひとつ制度ができるだけでも何年もかかるから。

でもどんな環境にあっても自分の子どもには親として学校だけはいかせてあげたいし、学びたいと思うことを勉強させてあげたいから、今頑張ってますけどねー。新しい教育制度や福祉制度ができるのを待ってられないし・・。習い事も学校にかかるお金も学資保険も、ほんっと高い。うちで子ども一人で今は4万くらいかなー・・。(学費や習い事、学資保険や保険料もろもろ含めて)正直母子家庭のわたしには打撃です。それでもまだ塾とかいろいろいきたいっていってるから、今頭を抱えてます。子ども一人育てる教育費で家が買えそう。

 



教育費用の中でも大学進学のお金がバカ高い

子育てにかかるお金って千差万別です。私立の医学部とかいったら、卒業までに何千万ってかかる大学もあるし、かと思えば国公立系の大学の学費だと卒業までに数百万でおさえられる国もあります。専門学校は高いけど、資格とか手に職をつけるような学校を選べば、大学にいくより早く確実に社会に出るので、一時的にお金がかかっても早くに自立させることができます。すごく頭が良い子で、親孝行な子どもなら、特待生で学費無料で大学に進学する子とかもいますしね。わたしの友だちでは特待生で私立大学を卒業した子が二人いました。賢いから学費が学校が免除してくれるんですってー。(うちには無縁な話だけど)



大学や専門学校を出ないと年収が低くなるのも事実

でも子どもが高校以上の高等技能を学ぼうと思うと、やはり大学進学や専門学校、留学などワンステップ上の教育を受けさせざる終えません。日本って(日本っていうか先進国の多くでは)、大学や専門学校卒業以上だったり何かしらの優位な資格を持っているひとと、そうでないひとでは、年収に大きく差があることがわかっています。シビアな話ですが、学歴が低いと年収が低い傾向にあり、似た環境の人と結婚する確率が高いこともわかっています。

決して収入が少ないことが悪いというわけではないですよ。でも日本で子を持つ親になった以上、子どもにかかる教育費についてふまえてこの事実と向き合わないといけないと思うんです。現在の日本のように収入が低い世帯の子どもの多くは、受けられる教育の幅や内容に制限が出てしまいます。学費が高いうえ、公的支出も少ない、教育に対する制度が充実していないからですね。結局日本はお金持ちの子どもがより良い教育を受けやすい環境であって、教育も資本主義みたいなところはいいなめないんですよ。

たとえお金がないと子どもが満足のいく教育を受けさせられないような環境でも、親は子どもができるだけ学びたいことを学ばせる環境を作る義務があるとわたしは思っています。どんな子どもでも、子どもにはその子特有の、他の子が持っていない可能性があると思うので、それはすごく感じるんですよね。そして正直、大金持ちになれ!なんて思わないけど、自分の人生を十分充実させられる、家族を十分養っていけるような収入がある仕事についてほしいとも思ってます。男の子なんで特に。なので、子育てで十分な教育費を確保することはすごく重要な課題になりますよね。



っていうかなんで日本は子どもの教育にもっと投資しないの??将来大変なことになるよ

教育というものが、その教育を受ける人の生涯年収や生産性の向上に影響することが充分いろんな研究や調査から明確になっているのに、なんで先進国の日本はこれだけ教育に対する公的支出やサポート制度が充実していないのかなって思います。教育を受けられるひとと、そうでない人の差が大きくなって、もっと貧富の差がさらに大きくなったら、治安だって悪くなります。いくら財政難っていったって、最低限必要となる教育に投資するお金くらいあるでしょ!って思うんですが。これって、あくまでわたしの見解なんですけどね、どうしても日本の人口比率が影響してねーか?って思うんです。そしてそれが間違った方向になっているとも感じるんですよね。

 



っていうか高齢者が多い人口比率に応じた政策が優位になってません???

日本って高齢化社会じゃないですか。今では人口の30%以上が高齢者であり、選挙権がある20歳以上の人口だけで考えると、高齢者の割合ってすっごい高い。

つまり政治家が選挙に出るとき、高齢者向けの政策をあげてアピールすれば、自分に投票してくれる確率って高くなりますよね。だって投票者の大半が高齢者になるわけですから。最近の若い子あんまり投票しないし。「高齢者が安心して住める街づくり」「高齢者の医療費確保」だとかなんだとか、そういうのあげてる立候補者と、「子育てや教育に投資が必要」ってあげてる立候補者がいたら、やはり投票者の高齢者のほとんどは自分に優位な高齢者を守る政策をあげる政治家に投票したいもの。

年々高齢者に関する政策や制度が急ピッチで充実していく一方、世間でこれだけ幼児虐待だ少子化だって騒がれているのに、教育や子どもに関する政策が遅く感じるのは(わたしの主観かもですけど)、そういった当選する政治家が打ち出す政策アピールにも問題があるんじゃないかなーなんて思います。わたし政治なんてよくわかってませんけど、なんかアベノミクスを悪く言って、自分の政策の方が良い!高齢者さん、僕に投票してください!自分が考えた政策ならあなたの老後をなんとかできる!みたいに演説している政治家さんがいますが、誰かの政策を悪くいわないと、自分の考えた政策をアピールできない地点で、じゃっかんうさんくさいわ、と思いながら聞いてます。たいがい誰かの悪口を演説で言う政治家に限って不正とかしてるイメージあるし。自分の考えた政策に本当に自信があるなら、誰かを否定しなくても充分アピールできるはずですからね。なんか日本の将来に絶望感すら感じますが。でもどんな環境になっても子どもは育てないといけない。じゃないと未来が悪い方向へいってしまう。

 



子どもは未来と国の宝物。みんなで育てないと育たない

わたし自身親として自分の子どもの教育費を念頭において、日々の生活を送っています。子どもにかかる教育費を逆算して職業も選んだし、職場も選びました。親として自分の子どもに自立してほしい、しっかりした大人になってほしいと思うのは、当たり前のことです。そしてそのために努力することも当たり前なんだと思います。

わたしの子ども含め、世の中の大半の子どもは親が一生懸命教育費を捻出してくれることで、ある程度自分が学びたいことを学ぶ環境にあるのかもしれません。でもすべての子どもがそうだとは限りません。

わたしは子どものとき、母子家庭で貧しかったので、習い事だ、進学だとかそういったことは無縁な環境にありました。高校に行くことも最初は親に反対されました。働いてお金を家にいれるべきだといわれ、そのときはさすがに中学の担任が親とかねあって、高校だけはいかしてあげましょう、って話してくれたんですけどね。(担任の先生、あのときはありがとう。)

教育費が高い日本では、充分な教育を受けられない子供は貧困世帯の子どもだけでなく、さまざまな事情で親がいない児童養護施設の子ども達も同じです。彼らは18歳になったら、ほとんどの子どもが選択肢を与えられることなく、社会人として世間に巣立っていきます。っていうか巣立たせられてしまう。でも彼らはまだまだ教育をうけるべき年代。もっと教育を受け、世の中のいろんな文学を知って学び、また学ぶなかで選択肢を持ち、将来安定した仕事につくべきだと思っています。そういった家庭に事情があった子どもだからこそ、学んでいろんな人と出会い世間を知るべきだと思うんですけどね。

児童養護施設を退所し進学する若者たちの「資金」と「意欲」をサポートしている「カナエール」では、児童養護施設で育った子供たちの進学について以下のように述べています。

なんらかの事情で親と生活できず、児童養護施設で生活した子どもたちの大学等の進学率は23%(全国平均77%)※1。また、進学できても学業とアルバイトの両立は厳しく、経済的理由等により中退してしまう割合は21%と、全国平均の3倍近くにもなります ※2。
※1 厚生労働省「社会的養護の現状について」2015年調べ
※2 NPO法人ブリッジフォースマイル2015年調べ

児童養護施設で育つ子どもの多くは進学することはなく、進学したとしても卒業に至るまでの子どもはごく少数派であることがわかります。

自分が親になって、いかに教育費が高く、すべての子どもが十分な教育をうけることができない環境にあるのか、ということを考えるようになってから、いろいろ調べていく上で、日本社会のなかにこんな問題があるのかー!なんて衝撃を受けました。自分が親になってなおさら、子どもに対する責任感を感じるようになると同時に、すべての子どもにも幸せであってほしいと思う気持ちが芽生えてきました。つい、この子が自分の子供だったら・・なんて思っちゃうんですよね。

そう思うようになってから「カナエール」さんを通して、児童養護施設の子どもたちにお金を送るようにしています。もちろん少額ですけど。数千円。少なくてすいません。何ができるって言ったら、ほんとそれくらいしかできないので・・。ちなみに児童養護施設の子ども達が留学する機会を支援しているスマイリーフラワーズっていう法人さんもあります。こちらにも少しですが支援をしていこうって思ってます。っつっても月数千円くらいが限界なんですけど・・。

わたし、ボランティアに参加してるって自慢したいんじゃありません。自分が親になって、すっごく尊敬する同世代の親の言葉があったんです。

facebookの創設者であるマーク・ザッカーバーグは世界第6位の富豪でありながら、「子どもが生きる未来をより良いものにしたいから」という思いで、自分と妻の資産の多くを募金に回すことを発表しました。このことに対しいろいろな賛否両論がありますが、わたしは彼の発言と行動に賛成派だし、考えさせられました。

親になるとつい自分の子どもがかわいくて、自分の子どもの幸せや利益を求めてしまう生き物。だけど確かに、わたしたち親は、子どもの一生そばにいていれるわけじゃない。わたしたちが死んだあと、子どもたちは自ら自分の人生を確立していかないといけない。どれだけ自分の子どもの教育費に投資したって、世の中がすごく劣悪な環境になっていたら、元も子もないですよね。親がいなくなったとき、よりよい環境でいきていてほしいと思う。そうだとしたら確かに、世の中の未来に投資するのは親の義務でもあるのかもしれない。世の中の未来を担うのは子どもたちだから、より多くの子どもたちが平等に教育を受けられるよう、今の大人が配慮して投資するのは必然的なことなのかもしれない。

 

もっとお金があれば、いくらでも世間の子どもたちのための環境づくりに専念するんですけどねーww

子どもを一人育てるって。本当に大変だと思う今日この頃です。