子供を不幸にする一番確実な方法は、子供が欲しがるものを何でも与えてやることだ



シンママナースの マリアンナ です。

今日は、フランスの思想家、ルソーの名言のお話。

 



フランスの思想家・ジャンジャックルソーの名言

 

わたしが子育てするなかで、座右の銘のひとつとして心にとめている言葉があります。

フランスの思想家、「ジャンジャックルソー」が子育てについて言及した言葉。

 

「子供を不幸にする一番確実な方法は、子供が欲しがるものを何でも与えてやること」

です。

 

子どもが出来てから改めて思うけど、ほんと何歳になっても子どもってものを欲しがる。当たり前か、物欲があるから。

もちろんわたしたち大人も、なにかを「欲しい」心理ってずっとあります。

人間、やっぱり物欲・金銭欲はあるものだし、ときにそれが人生の楽しみややりがいにつながったりもするから、「欲」も人生のなかで大事っちゃ大事なんだけど。

 

でも、ルソーのこの言葉を知ってからは、「子どもに何かを買い与えること」について、よく考え直すようになりました。

確かに、なんでもほしいものが手に入ることを、子どものうちから味わったら。将来どうなるんだろう。

 

今は子どもだから、欲しがるものの値段は小さくても、いずれ年をとれば、欲しいものがカンタンに手に入らなくなる日がくる。

「欲しいものが簡単に手に入る」ことが根付いた子どもが大人になって、「ほしいものが手に入らない状況」になったとき、どんな行動をとるんだろうか。

 

クリスマス、お正月、子どもの日。

イベントがあるとき世の中は子どもへの「プレゼントムード」一色。

 

おもちゃやゲームの売り上げが一気にあがるから、お店もあの手この手の売り文句で、親たちに「プレゼントならぜひこれを!」って感じで宣伝してる。まるでそれが必要なものなのかのように。

 

だけど、親であるからこそ、ここでぐっとおさえて、

「今本当に子どもにそれが必要か」

を考えてからプレゼントを買うべきだとおもうようになりました。

 

それが子どもにとって必要かどうか、を考えてあげられるのは親だけだからです。

世の中がみんな子どもにプレゼントしているからって、自分の子どもにも必要なわけじゃないですから。

 



クリスマス、誕生日、お正月。現代っ子は何もしないで「貰える」感覚が根付いている

 

プレゼントって確かにもらえると嬉しい。

日本には、子どもが大人からなにかもらえるイベントがすごく多い。

 

誕生日、クリスマス、お正月、子どもの日・・。

わたしの子どもの友達でも、単価にすると年何十万単位のプレゼントをもらっている子とかたまにいます。小学生で高価なゲームやiphone、タブレットとかも持ってたりとか。しかも最新のものを常に買い替えてもらっているような家庭って、結構あるんですよ。

 

周りの子どもは、すごくうらやましがってるし、それだけプレゼントをもらえる子どもはもちろん周りに自慢します。

「どうだ!すごいだろ!」って言いたいのは、わかる。だって周りが持っていないものを持っているから、すごいって言ってほしくもなる。

 

心理学的に自慢は一種の「自尊感情」を表す行動なんだとか。みんなに認めてほしい、ほめてほしい、という心理的欲求を満たす行為です。でも子どものうちから、努力したわけでもなく与えられた「物」で、自尊心を育むってどうなんだろう。

 

何かをしたわけでもないのに、定期的に高価なプレゼントが与えられる成長期。この「もらって当たり前の感覚」って、すごくリスキーな気がします。

 

 

 



大人になってほしいものは、簡単に手にいれられるのか

 

生い立ちがそこまで難なく育ったように見えて、成人してから消費者金融で返済繰りに苦しんでいる人や、自分の物欲と収入のバランスが保てず犯罪に手を染める人っています。

それって、一見ちゃんとした家庭に育ったようで、すごく大事なことを教わっていないような気がする。

欲しいものは自分で努力して得るもの、ほしいものを手にいれるために、どうしたらいいのか、そこを教わっていないんじゃないでしょうか。

 

子どものとき、なんでもかんでも買ってもらえることが当たり前で、「欲しいものは貰えてあたり前感覚」が根付いたまま大人になったとしても、実際大人になったらほしいものがすべて手に入るわけでもない。

 

そのとき、ほしいものをどうやって得るのか、を教えてもらえないまま大人になったとしたら、どんな行動をとるのか。

 

自分の物欲と、我慢できる耐性と、収入のバランスが崩れたとき、ひとってロクなことを考えない。物欲がしっかり管理・コントロールできないと、人間って「どうにかしてでも手にいれよう」ってなってしまうもの。

 

子どものときに欲しがるものの値段なんて、そんな高いものではありません。たいがい、親の収入範囲内で買える物。

だけど、そこは親がグッと堪えて、「本当に今必要か」ってしっかり考えないといけないなーって思います。

 

大人になってから、物欲をコントロールしろ、なんていっても無理ですからね。

成長とともに、コントロールできるようになるものだから。

 

 



欲しいものを与えるより、手に入れる方法を教える

 

ルソーの名言、「子供を不幸にする一番確実な方法は、子供が欲しがるものを何でも与えてやることだ」を知ってからは、欲しがるものをすぐ与えるんじゃなくて、それを手に入れるためにどうしたらいいのか。

それを子どもと一緒に考えるようにしています。

 

もしひとつほしいゲームがあっても、じゃあそれは値段がいくらで、中古だといくらで買えるのか。

一生使うものか、一時的にほしいものなのか。

 

どうしてもほしいなら、お手伝いしたごとにおこずかいをあげる制度をとって、自分でお金を貯める、管理する方法を覚えてもらうように。でもそれをやりだしてから、おこずかいをもらったらすぐ使うっていうスタンスから、「お金は置いておいて、必要なときだけ使う」っていう風に子どもが変わってきました。

やっぱり何でも自分でやらせる、管理させるっていうのは大事だし、その方法を教えてあげるのも大切だなーって改めて思いましたね。

今は貯金箱を自分で作って、お金を貯めてるみたいです。

 

ほしいものを自分で買うために、お金と物欲をコントロールする。それができるようになってくれたら何より。

 

ルソーの話はこの辺で。