シンママナースの マリアンナ です。
2016年度、看護必要度A項目に新設された「救急搬送後の入院」の定義やあてはまる条件をかんたんにまとめています。試験対策にもなる演習問題つきです。
- 看護必要度の教科書的テキスト。
- ポイントに絞ってわかりやすくまとまってます。
看護必要度A項目「救急搬送後の入院」とは
2016年、看護必要度A項目に 8.「救急搬送後の入院」が新設されました。
「救急搬送後の入院」の定義
項目の定義 |
救急搬送後の入院は、救急用の自動車(市町村又は都道府県の救急業務を行うための救急隊の救急自動車に限る)又は救急医療用ヘリコプターにより当該医療機関に搬送され、入院した場合に評価する項目である。
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選択肢の判断基準 |
なし:救急用の自動車又は救急医療用ヘリコプター以外により搬送され入院した場合をいう。 |
あり:救急用の自動車等又は救急医療用ヘリコプターにより搬送され入院した場合をいう。
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判断に際しての留意点 |
救急搬送後の患者が、直接、評価対象病棟に入院した場合のみを評価の対象とし、救命救急病棟、ICU等の治療室に一旦入院した場合は評価の対象に含めない。ただし、手術室を経由して評価対象病棟に入院した場合は評価の対象に含める。入院当日を含め、翌日までを評価の対象とする。
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ちなみに、
「救急搬送後の入院」は集中治療室(HCUとか)は適応外です。
救急搬送後の入院に当てはまる条件とは
「救急搬送後の入院」に適応する条件
今年度追加された救急搬送後の入院が適応になる条件は、以下のいずれかにあてはまるケースです。
- 都道府県(または市町村)の救急車によって搬送された患者であること
- 救急医療用ヘリコプターで搬送されたケースであること
「救急搬送後の入院」に適応しない条件
- 救急搬送された患者が救急救命病棟 もしくは 集中治療室 を経由して、一般病棟に入院となった場合
- 救急搬送され一般病棟に入院した患者が、入院して2日を越えている場合
救急搬送後の入院適応条件まとめ
2016年度新設された看護必要度A項目「救急搬送後の入院」は、
- 「都道府県もしくは市町村の救急車」か「救急医療用のヘリコプターで搬送されてきた患者」であること
- 1 の条件で搬送された患者で、かつそのまま一般病棟に入院した患者 か 搬送されてから手術室を経由し病棟へ入院となった患者であること(救急救命病棟や集中治療室は経由しない)
- 1と2の条件を満たしており、入院期間が2日を越えない患者であること
が条件になります。
この3つのポイントをおさえておきましょう。
看護必要度A項目「救急搬送後の入院」演習問題
演習問題1.
病院専用の救急自動車で搬送された患者が、集中治療室を経由せず、一般病棟に入院した。
当日の「救急搬送後の入院」の評価は「あり」か「なし」か。
演習問題1.解答
なし
演習問題1.解説
この症例の場合、「救急搬送後の入院」には適応しません。答えは「なし」です。
搬送される車両は、都道府県もしくは市町村の救急車か、救急医療用ヘリコプターで搬送された場合のみです。
上記の場合、病院の救急車で搬送されているため、「救急搬送後の入院」には適応外になります。
演習問題2.
救急医療用のヘリコプターで搬送され、救急救命病棟で蘇生を行い、一般病棟に転棟した患者。
前日搬送され、本日は入院2日目である。この患者の本日の「救急搬送後の入院」の評価は「あり」か「なし」か。
演習問題2.解答
なし
問題2.解説
この症例は、救急医療用ヘリコプターで搬送され、一般病棟で2日目の入院ですが、一度救急救命病棟を経由して一般病棟へ入院しています。「救急搬送後の入院」の適応条件は、救急搬送されたのち、集中治療室 もしくは 救急救命病棟を経由せず一般病棟に転棟した患者であることです。
よってこの症例の患者は、、「救急搬送後の入院」の適応「なし」が正解になります。
演習問題3.
市町村の救急車で搬送された患者。脳出血の疑いにて、搬送後急きょ緊急手術となった。
搬送後そのまま手術室へ移動し、手術を行った。術後は一般病棟で経過し現在入院2日目である。
この患者の本日の「救急搬送後の入院」の評価は「あり」か「なし」か。
演習問題3.解答
あり
演習問題3.解説
この症例は、市町村の救急車両で搬送され、かつ2日越えない入院期間の患者です。
「救急搬送後の入院」の定義の留意点に「手術室を経由して評価対象病棟に入院した場合は評価の対象に含める。」と記載されています。
この患者は、救急搬送後手術室を経由して一般病棟へ転棟となったため、「救急搬送後の入院」の適応は「あり」になります。
- 看護必要度の教科書的テキスト。
- ポイントに絞ってわかりやすくまとまってます。