【看護必要度】A項目「点滴ライン同時3本以上の管理」の定義まとめ



シンママナースの マリアンナ です。

2016年度、患者の状態を示す看護必要度A項目の「点滴ライン同時3本以上の管理 」の定義、あてはまる条件をかんたんにまとめています。

PR:看護必要度を勉強するなら:オススメ教材一覧
看護必要度の人気おすすめテキストです。
  • 看護必要度の教科書的テキスト。
  • ポイントに絞ってわかりやすくまとまってます。


看護必要度A項目:点滴ライン同時3本以上の管理 における定義

項目の定義
点滴ライン同時3本以上は、同時に3本以上の点滴ライン(ボトル、バッグ、 シリンジ等から末梢静脈、中心静脈、動静脈シャント、硬膜外、動脈、皮下への点滴、持続注入による薬液、輸血・血液製剤の流入経路)を持続的に使用した場合、かつその記録があることを評価する項目である。
選択肢の判断基準
なし:同時に3本以上の点滴が実施されなかった場合、あるいはその記録がない場合をいう
あり:同時に3本以上の点滴が実施された場合、かつその記録がある場合をいう。
判断に際しての留意点
施行の回数や時間の長さ、注射針の刺入個所の数は問わない。定義にある点滴ラインが同時に3本以上あれば「あり」とする。
2つのボトルを連結管で連結させて1つのルートで滴下した場合は、点滴ラインは1つとして数える。ヘパリンロックをしているライン等から、シリンジと延長チューブを用い、手動で静脈注射を実施した場合は、持続的に使用しているといえないため本数に数えない。PCA(自己調節鎮痛法)による点滴ライン(携帯用を含む)は、看護職員が投与時間と投与量の両方の管理を行い、持続的に注入している場合のみ本数に数える。スワンガンツカテーテルの加圧バッグについては、薬液の注入が目的ではないため、本数に数えない。

記録の書式は問わないが、医師による指示と看護師等の実施記録が必要である。

 



点滴ライン同時3本以上の管理、評価のポイント

看護必要度における点滴管理の評価のポイントとして、

  • 刺入部が1つでも、ルート自体が同時に3本ある状態であること
  • 3つの点滴が同時に施行された記録があること
  • 看護師及び医師が実施もしくは管理していて、その記録があること(スワンガンツカテーテルは除く)

があげられます。

記録形式は決まりはないですが、必ず記録上で、同時刻に3本以上の点滴が施行されている記録が必要となります。



看護必要度A項目:点滴ライン同時3本以上の管理のまとめ

看護必要度の中でも、「点滴ライン同時3本以上の管理」は条件が複雑ではなく、覚えやすい項目です。看護記録上で重要な、3本以上同時に点滴を施行した記録を落とさないようにしましょう。

一時的に抗生剤を滴下して合計点滴ルート数が3本になるケースでも、三方活栓で側管から施行した点滴が3本以上なら、この項目の評価は「あり」になります。おぼえておいてください。



看護必要度A項目「点滴ライン同時3本以上の管理」の演習問題

「点滴ライン同時3本以上の管理」におけるテスト問題を作成しました。看護必要度の習得やテスト対策に役立ててください。



演習問題1.

メインとなる持続点滴ライン1本と、側管から持続点滴1本、抗生剤1本を点滴している患者。すべての点滴の施行記録はある。この患者の「点滴ライン同時3本以上の管理」の評価は「あり」か「なし」か。

演習問題1.解答

あり

演習問題1.解説

ショット等でない持続的点滴を同時に3本以上施行していることから、「点滴ライン同時3本以上の管理」の定義に適応しており、評価は「あり」が正解である。



演習問題2.

メインとなる持続点滴ライン1本と、側管から持続点滴1本施行している。ラシックス1Aを側管からIVし、本日行った注射は全部で3種類ある。すべての注射において施行記録はある。この患者の「点滴ライン同時3本以上の管理」の評価は「あり」か「なし」か。

演習問題2.解答

なし

演習問題2.解説

メインとなる持続点滴ライン1本と、側管から持続点滴1本、ラシックス1Aの合計で3種類の注射を施行しているが、「点滴ライン同時3本以上の管理」の定義は、持続的に行っている点滴が対象であり、ショットで注射するラシックスなどの薬液は評価対象とならない。したがって解答は「なし」となる。

PR:看護必要度を勉強するなら:オススメ教材一覧
看護必要度の人気おすすめテキストです。
  • 看護必要度の教科書的テキスト。
  • ポイントに絞ってわかりやすくまとまってます。