看護記録の書き方。書けない理由と書けるコツ



シンママナースの マリアンナ です。

 



看護記録が書けない理由

ラウンドしてみたはいいものの、看護記録に何を書いたらいいのかわからない

看護記録を書いてみたけど、先輩にダメ出しされすぎてどうしていいのかわからない・・

 

看護師になると必ず必要になる「看護記録」

4月~5月になると、新人看護師さんが看護記録の書き方に四苦八苦しています。

 

新人看護師に看護記録を指導するなかで、よくよく彼女たちを観察していると、

共通した「書けない理由」があることに気づきました。

 

新人看護師が看護記録を書けない「理由」。さっそく、紹介していきます。

 

見たままの患者のことだけを記録している

新人看護師さんに共通したこと。

それはその時見た患者の状態だけを看護記録として残していることです。

 

「その時見た患者の状態」っていうのは、

実にラウンドしたときに見た患者の状態そのものを記録に書いているような内容。

すごく細かく書いてくれていることが多いですが、

記録を見ていると

「前日と比べてどうなの?」「この後何が起きそうなの?」

っていう疑問が残ることが多い。

 

今見たことを記録すること。

看護記録として決して間違っていないんですが、

看護って24時間継続的に行われることなので、

夜勤から申し送りされた情報から、比較してどうなっているか

とか、

前日の状態に比べてどうなっているか

とかの、

経時的な視点での記録が抜けてることが多いです。

 

見たままだけを記録されると、夜勤ナースからしたら、

「・・で、今日は変化なかったの?夜注意しておくことはないの?」

みたいになったりする。

 

新人さんってまだ夜勤とかに入れていないことが多いので、

患者を24時間経時的に見るっていう視点がどうしても抜けてしまうんですよね。

 

夜勤に慣れてくると、

「夜勤さんこういう情報必要だろうな」

とか、

「昨日の夜と比べて状態が悪くなっているな、その評価を記録しないといけないな」

みたいな視点ができてくるんですけど。

 

 

24時間かけて

患者の状態が良くなっているのか、

悪くなっているのか、

状態は横ばいなのか。

 

前日と比べてどうか。

夜にかけて状態がどうなっていきそうか。

 

 

時系列の変化がわかるように書いてあげると、

日勤夜勤間の申し送りもスムーズになるし、

24時間の継続看護がより良いものになります。

 

患者の状態を客観的に書けない

「客観的」ってすごく難しい言葉です。

こないだ新人看護師に看護記録を指導しているとき。

抗凝固剤使用中の内出血がある患者の記録に、

「右下腿外側に内出血あり」

って書いてました。

間違ってはない。

 

でもこの記録だと、次にその患者を受け持ったひとが、その内出血をどう評価したらいいのかってイメージがつきますか?

 

右下腿外側に内出血があることだけ書いてあっても、

次の受け持ちの看護師からしたら、

その内出血が拡大しているのか、吸収されているのか、わからないんです。

 

もし客観的に患者の状態を記録するのであれば、

極力見た物を見たまま、誰が読んでも文章だけでイメージしやすいようにする必要があります。

 

もしこの内出血の記録を書き換えるとしたら、

「右下腿外側に紫色様 5cm×3cm大きさの内出血あり」

って書いてあげましょう。

 

色や大きさを次回評価しやすいように書いてあげることで、

次の受け持ちの看護師が、

内出血が広がってる、とか内出血が軽減してる、とか評価できるわけです。

 

患者の状態を記録するときは、

色や大きさなどの評価や、触感、匂い、冷感、熱感などの温度等、五感でえられる情報を、

客観的にわかる情報を書いてあげてください。

 

次の受け持ちナースが評価しやすくなります。

 

アセスメント(A)と客観的情報(O)が判断できていない

これ、新人看護師に限らず、3年目とか5年目とかでもあります。

客観的情報(O)とアセスメント(A)がごっちゃになっているパターン。

 

Oに自分の考えを書いたり、

Aに患者の状態を書いたり。

 

こういったミスが起こるのは、

なにが客観的情報で、なにをアセスメントしたのか、

情報整理が足りていないんですね。

 

これはベテランになっても、忙しかったりすると記録が雑になってしまい、

こういったことが起こることがあります。

 

ちなみにわたしも間違うことありますw。

 

しっかりSOAPの思考過程ができてないときに起こりますね。

 

 

記録を書くときは、

何を見て、(客観的情報)

どう考えたのか(アセスメント)。

をしっかり整理して記録していくのが良いと思います。

 

 

 



看護記録が書けるようになるコツ、まとめ

看護記録を書くときに注意すべきことは以下の3つです。

  1. 以前の状態、今の状態、この後起こりそうな状態をふまえた経時的な記録にする
  2. 五感で得た情報(大きさ、色、匂い、触感等)を誰が見てもイメージできるように記録する
  3. SOAPの情報をしっかり整理する

 

少なからずこの3つをしっかり守っていれば、

まとまりにくい看護記録も、誰もがその状況をイメージしやすい看護記録になると思います。

 

慣れもあるんですけどね。

最近、新人看護師さんの看護記録が気になってきたので、記事にまとめてみました。

 

看護記録の書き方については以上です。