シンママナースの マリアンナ です。
看護実習って辛い。でも乗り越える「コツ」がある。
看護実習は辛い。朝早いし、夜遅くまでレポート。
指導者は怖いし、担当教員に目をつけられないよう神経を張り巡らせる日々。
看護学生の実習って本当に大変です。
わたしも実習が始まったときは、本当にしんどかった。
やめたいと何度思ったことか。子どもがいたからあとにひけないだけで、遊びたい盛りのヤングだったらやめてたと思う。
現役で看護学校卒業するひとの根性、ホント尊敬しゅる。
今ちょうど、職場でも「看護学生」たる方々がきています。
見るたび懐かしい気持ちになる。
看護学生、みんながんばれ!今が正念場なのだ!
わたしは経験だけ増えてきて、最近まがりなりに指導者側になってきているので、
学生時代は知らなかった指導者側の裏話、的な話をよく聞くようになりました。
てなわけで、そんな裏話も含めた看護実習真っ最中の学生向けに、
- 看護実習を上手に乗り越るコツ
- めんどくさい実習目標の決め方
についてお話したいと思います。
看護実習の効率よく乗り越える「コツ」
看護実習は大変なりに、上手な乗り越え方があります。
あと、逆の視点でいうと、看護実習って、乗り越えられない共通パターンがあるんですよ。
そもそも看護実習はタイトなスケジュールで、ヘビー。
乗り切るにはやはり、コツがいるんです。
わたしが思うに、実習を上手に乗り切るには、
- 限られた時間で与えられた課題を乗り切る時間管理
- 体力と精神力をキープするための息抜きをバランスよく取り入れる
- 患者より先に、実習指導者と担当教員をアセスメントする
の3つがすごく大事。
もうね、これのどれが欠けても、実習は落ちる!って断言しても良い。
1.限られた時間で与えられた課題を乗り切る時間管理
どれだけ出来の良いレポートが出来ても、時間をかけすぎて、提出日を遅れたり、寝不足で実習に行くにはご法度。
半年以上続く看護実習で、時間管理ができないのはすんごいリスキー。
看護学生のあなた。
看護実習を上手に乗り切るためには、
期限があるレポートを期限より余裕をもって仕上げておく
のは必須能力ですよー。
明日提出が必要なデイリーレポートは、
できれば前日の20時くらいまでには出来上がって提出できる状態にしておくこと。
週明け提出が必要な看護計画や関連図とかは、
もう週末の金曜には仕上げておく。
めんどくさいことを、早すぎるくらい前倒しで消化していくペースで進めましょう。後から後からしていると、どんどん睡眠不足⇒集中力低下の負の連鎖に入ってしまうので。
わたしが看護実習真っ盛りのとき、実習に慣れてきたら、当日レポートは遅くても19時くらいには書き上げていました。なんなら実習先で17時くらいまでに仕上げておくことも多々ありました。もう持って帰って夜遅くまでレポートを書くのがいやだったので。
教員や指導者が求めているものを効率的にレポートに落とす。
それが出来ていれば、レポートを2時間も3時間もかけてなくても良い、つまりは30分で仕上げてもOKなわけで。
結局どれだけ自分が時間をかけて達成感あるレポートを書いても、評価者である指導者と担当教員から見て、「良いもの」でなければ、その実習の評価は良くないものになってしまいますからね。効率よく時間をかけず、記録を書くことって大切です。
じゃあどうやって、効率的に時間を節約して記録を書くのか?
看護実習をより苦痛なく効率的なものにするためには、
効率的に実習指導者や担当教員の看護観を聞き出したり、
自分に求められているものは何かを考察するのが大事。
下手したら患者のアセスメントより、指導者や教員のアセスメントのほうが大事だったりすることもあるんです。
2.患者より先に、実習指導者と担当教員をアセスメントする
看護実習で上手な時間管理をするには、
その実習で担当となった実習指導者と担当教員はすごく重要なキーパーソンです。
ってのも、どれだけ素晴らしい看護を提供しても、
患者さんがあなたの看護に満足しても、
それを評価するのは患者ではなく、
指導者+担当教員
です。
看護学生の目標である看護師免許取得に、看護実習クリアは必須条件。
看護実習の評価は実習指導者や担当教員。
つまり看護学生にとって、患者どうこうっていう前にまず指導者と担当教員を理解する必要があるってこと。
あなたが立案した看護計画やアセスメントが、
看護実習指導者の看護観に沿ってないとか、気に食わないってことがあれば、
結果としてその看護実習の評価は「悪い」ことになるんですよ。
欠点なら再試になるし。
じゃあどうしたらいいのか?
それは、
実習中は、患者と同じレベルで、実習指導者・担当教員とコミュニケーションをとることです。これに尽きる。
実習指導者、担当教員はあなたに何を言おうとしているのか、何を考えているのか。
指導の言葉のひとつひとつを解析していくと、指導者が言いたいことがわかってきます。
ようは、彼女たちの学生に対する思考過程を読み解けばいいんです。
だって、評価するのは患者ではなく彼女たちなんだから。
悲しい話だけど、学生時代、
わたしの同期でとても良い看護を提供している学生がいたけど、
指導者からの評価が悪く、落第になってた子がいました。
もちろん指導者にも落第させた理由があるのかもしれないけど、
その子自体は教員からの評価も良かったし、患者からの評価の良い子でした。
ひとことで言えば、「指導者とのソリがあわなかった」だけ。
だれが見たって良い看護でも、患者が満足した看護でも、
指導者がそのレポートに良い評価をつけなければその実習は落第なんです。
なので、看護師になるための看護実習をクリアするためには、
実習指導者と担当教員の思考を知る、そのためにたくさんコミュニケーションをとる。これがとても大事なんです。
3.体力と精神力をキープするための息抜きをバランスよく取り入れる
仮に、時間内に素晴らしいレポートを書いて、指導者や担当教員からの評価が良くても、
精神的に疲れたり、体力的に疲れて、
いざって時に体を壊したら本末転倒。
実習中って、本当に免疫力が下がります。睡眠不足だし。
やはりそれまでのライフスタイルとは打って変わって、
ストレスがかかっているのはたしか。
でも重要な実習中に、体を壊すわけにはいきませんよね。
インフルエンザとかノロウイルスとかなっちゃうと長期で休まないといけないし、
実習評価にも影響してしまう。患者さんに感染させたりするのはあってはいけないこと。
なので、体調管理はとても大切です。
効率よくレポートを終わらせ、良い評価をもらって、しっかり休養してください。
土曜日の昼くらいまでに必要なレポートは終わらせて、午後はしっかり休みましょう。
日曜日は必ず休養や趣味にあてましょう。
からだが資本ですよ、看護学生なら、なおさらのこと。
当たり前なのかもしれないけど、レポートや勉強に追われて必死になってくると、そんなことも考える余裕すらなくなってくるんですよね。
なので、1.時間管理と2実習指導者と担当教員のアセスメント をしっかりやって、
休息する時間を作るようにしましょう。
毎回めんどくさい目標の決め方
実習のたびに書かないといけない「実習目標」。
わたし1クール目、2クール目くらいまで、これを考えるのがとても大変でした。
正直めんどくさいっていうか。
本音を言うと、「まだいったことないからわかるわけないじゃん」って思ってました。
なんて悪い学生なんでしょうか。
そんな話はさておき。
毎回「看護実習目標」を思いつかない。実は目標の決め方にはコツがあるんですよ。
実習の詳細が書いている「シラバス」ってないですか?
そもそもあのシラバスには、その実習で学び得るべき目標が元から書いてある。
ようは、この実習ではこれを学ぶのが目標なんだぞ!っていう指標がもうすでに書いてあるんですよ。
学校によって小さな差はあるかもしれませんが、だいたい目標は同じ。
わたしは実習に慣れてきたらこのシラバスの実習目標をベースにして、書いてました。
だいたい実習目標に沿っているので、指摘されることもなく。
シラバスに掲載されてる各実習目標をベースに、今回自分が学びたい事や課題とすることなどを付け加えます。これでOK。
看護実習の学びの目標に何を書いていいかわからないときは、
「何を学ぶべきか」が書いてある実習シラバスを読んでみることがおすすめです。
指導者は何を見ているの?実習指導者側の裏話と実習で一番大切なこと。
シビアな話だけど、看護実習の乗り越えるためには、
いろんな意味で指導者と担当教員に目をつけられないようにすること。
これはすごく大事。
実習指導者に
「こいつ、看護師にならしても大丈夫か?」
「こいつ、なんか鼻につくな」
って思わせてしまったらもう終わり。
どれだけ素晴らしいレポートを書いても、実習には合格できない。かもしれない。
なので、いろんな意味での「目をつけらない学生態度」がすごく大事になってくる。レポートと同じくらい大事です。
じゃあ、実習指導者ってどういうときに目をつけるの?って話。
わたしが今までみてきたなかで、大きく分けて2パターンあったので紹介します。
1.看護師としての倫理観が欠けている
レポートや看護内容ばかり指摘されるので、看護学生はレポートに必死になるけど、
指導者って意外なところで学生を評価していたりするんです。
指導者が知りたいこと。この看護学生に倫理感はあるのか?
看護実習で指導者が見ているのは、決してレポートだけではありません。レポートが完璧でも実習が落第になる子がいますが、これにはレポート以外の理由があるからです。そのひとつに「学生の倫理観」があります。
指導者は、学生と患者の関わり方や、報告するときの言葉尻などからその学生の倫理観を見ていたりします。
患者を尊重しているのか。
患者を尊重した関わりができているのか。
患者を尊重した看護過程ができているのか。
もし、患者を尊重できないようなひとが看護師にさせたら、
それは指導者としてとても致命的なこと。
指導者はそういった面でも責任があるので、学生の患者に対する態度をしっかり見ています。
学生が患者さんのことを、「○○してあげようと思っているんです。」って指導者に報告したとする。
そういう言い方をすると、指導者にとっては、「してあげるって、上から目線の言葉がでるっていうことは、この子は患者さんを目下に見ているのかな」
とか評価されたりするんです。
もし自分がそんなことを思っていなくても、
指導者にそう評価されたら終わり。
言葉遣いは丁寧にするよう心がけましょう。
また看護過程を展開していくときでも、看護側からの一方的な看護展開にならないように、
患者の主訴や家族の主訴など、患者家族の思いを取り入れた看護過程であるように心がけましょう。
2.単純に実習指導者のカンにさわる
これ、本当にあるんですよ。
でもこれははっきりいって指導者の器の小ささが問題かな、とわたしは思うんですが、学生にとっては恐怖ですよね。
ただたんに、その指導者にとって、その学生が「なんか嫌い」っていうだけで、目をつけられるパターン。
なんだかんだ理由をこじつけて、その学生の評価を落とそうとする指導者もいます。
わたしが学生時代の友人Aちゃんはすごく頭が良い子だったんですが、
看護実習のときに、たまたますごくプライドの高い指導者にあたったんですよ。
これがまた最悪な相性で。
とてもスマートに頭が良い看護学生と、
プライドがやたら高い指導者。
何でも完璧に答えられて、完璧な看護展開をするAちゃんが、逆に指導者のプライドを傷つけて、目をつけられてしまった。
かなりこてんぱんにいじめられていました。最終的には教員がフォローに入って実習は合格できましたが、そのプライド高い指導者さんは、最後までAちゃんを落第させたいといっていたそうです。こわー。
指導者に嫌われて目をつけられると本当に大変です。
こういったことにならないようにするためには、前述でも述べた通り、指導者をしっかりアセスメントするのが大切です。
先輩や教員から情報収集したり、指導者に教わるなかで、指導者がどんなひとなのか、しっかり把握しておきましょう。
辛い看護実習。効率的に毎日を積み重ねれば、必ず終わる日が来る。
看護実習は辛い。精神的にも、体力的にも。
だけど、必ず終わる日が来ます。
厳しい看護実習をパスして、看護師免許を取得するためには、限られた時間を有効に使うことが大切。
それは時間管理であったり、指導者や教員との上手な連携であったり、適度なストレス解消だったりします。
終わりの見えない日々に、自信すらなくしそうになることもありますが、大丈夫。
誰かにできたことは、あなたにもできること。
指導者の情報や、看護実習の注意点など、
いろんな先輩や教員から看護実習のコツやヒントを聞きだして、上手に単位をとりましょう。
看護実習なんて雲外蒼天、冬来たりなば春遠からじ、です。
出口のないトンネルはない。
どんなに暗い夜でも明けない夜はない。
やまない雨はない。
過ぎ去ればすべて思い出です。必ず終わる日がくるもの。
これを読んでいる看護学生が、素敵な看護師さんになることを願っています。