血液検査の項目:hctとは~「ヘマトクリット」血液の濃さを表す指標~



シンママナースの マリアンナ です。

血液検査の項目「hctとは」:健康診断等で必ず検査されるhct(ヘマトクリット)は、赤血球の濃度をパーセンテージで表したものです。赤血球の役割や、hctの基準値、hctが低い原因や高い原因について説明しています。

 

 



血液の濃さを表す「hct」=ヘマトクリットとは

ヘマトクリット(hematocrit)とは、血液中の赤血球の量をパーセンテージで示したものです。血液の濃さの指標でもあります。

血液検査の項目には「hct」もしくは「ht」と表示されることが多いです。

 

赤血球とは、血液細胞のひとつで、細胞に必要な酸素を体中の隅々に送り届け、不要な二酸化炭素を呼吸器から吐き出させるため肺まで運びます。

赤血球は酸素と二酸化炭素の運び屋ですね。

赤血球が運ぶ酸素

画像:ヘモグロビン低いナビ

 



hctの基準値とは

hct(ヘマトクリット)の基準値は男女別に以下のようになっています。

 

男性の場合

39~52%

 

女性の場合

34~46%

 

 



hctが高い:考えらえる原因

hct(ヘマトクリット)が基準値より高い場合、以下のような原因が考えられます。

 

真性・二次性赤血球増加症

  • 低酸素・高所での生活
  • 心肺疾患への代償
  • 異常ヘモグロビン
  • 腎がんなどのエリスロポエチン産生腫瘍
  • アンドロゲン分泌増

 

加偽性多血症

  • 脱水
  • ストレス
  • 激しい下痢
  • 嘔吐
  • 火傷

 

 



hctが低い:考えらえる原因

hct(ヘマトクリット)が基準値より低い場合、以下のような原因が考えられます。

鉄欠乏貧血

再生不良性貧血

悪性貧血

白血病

溶血性貧血

 



合わせて注意したい血液検査項目

  • 赤血球数
  • ヘモグロビン値
  • 骨髄
  • 白血球数
  • 血小板数
  • 血清鉄
  • フェリチン